575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

老いと桜        愚足

2007年04月02日 | Weblog
 桜500句という特集を読んでみました。
 気が付いたのは「老い」の匂いのする句が多いように感じられたことです。
 そう感じるのは私の老いのせいなのか、「桜」の持つ魔力のせいか判りません。  私が老いの匂いを感じた句のほんの一部を挙げてみます。

  晩年とおもひ思はれさくら見る     木附沢麦青
  散りぎわの花うつうつと明るけれ    橋 間石
  病みながら花散るさまを学びおり    殿村菟絲子
  花冷や句集おおかた遺書めきて    山口 剛
  夜ざくらや老いて妖しき夢をみる    清水基吉

  もう誰の墓でもよくて散る桜       遠山陽子
  花散るまゝ子のいふまゝに母歩む   森田 峠
  老い桜養う月の雫あり          茂 恵一郎
  死に方は天にまかせて花明り      品川鈴子
  百歳は花を百回見たさうな       宇多喜代子

 桜に出会うと生と死の想いが否応無く心を支配するのでしょうか。 
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3 コメント

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西行さんの影響か? (遅足)
2007-04-02 09:08:45

あの西行さんの有名な歌の影響でしょうか?

 さまざまなこと思い出す桜かな

と、詠んだ芭蕉さんなど、みな同じ西行さんの弟子?

それと、花は性そのものですから、
性と深くつながった死の匂いを感じてしまうのは
死すべき人間の定めかな?

そういえば、おとめつばきは、めしべもおしべもない!
どうなっているんでしょう?
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 ()
2007-04-03 15:05:40
子供の頃は桜が咲いても特別な感動はなかったけれど、そのはかなさが解って来たころから人生の坂道を下り始めるのいでしょうね。
73歳の母は庭の桜と毎日話をしているとか。。

老い二人話題は桜になりにけり  麗
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桜とお話しとは! (遅足)
2007-04-03 19:00:07
とてもうらやましいです。
猫とは話が出来ますが、木や花とはまだです。
早く話せるようになりたいものです。
落花盛ん。山崎川を散歩しました。

  人間を流して花の流れけり  遅足
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