575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

謡曲「井筒」のフレーズを拝借して②      遅足

2013年02月16日 | Weblog
   色のうて匂ひのこれる春の雪

この57も井筒のなかのフレーズです。

亡夫魄霊の姿は、萎める花の色のうて匂ひ残れて、在原の寺の鐘も
ほのぼのと明くれば、古寺の松風や芭蕉葉の夢も破れて覚めにけり
夢は破れて明けにけり。

(業平の面影は、匂いだけが残っている風情で、
しばらくは見えていると思ったが、やがて消えて・・・夢は覚めてしまった。)

この謡いにのってシテは退場。
ワキの見ていた夢は覚めて、能は終ります。

古今集の序では、業平の歌を次のように評しています。
在原業平はその心あまりて詞足らず、しぼめる花の色なくて匂ひ残れるが如し、と。
このフレーズは、その一部をそのまま転用したものです。

「色のうて匂ひのこれる」
色即是色・空即是色に通ずるような気がして、気に入ったフレーズです。
一度、つかってみたいと思ってきました。

ここでは「春の雪」という季語と取り合わせてみました。
春の雪は、降ったと思えば、もう融けていく儚い存在。
夢の面影とよく合うと思いますが、季語の説明になっているようです。
もっと良い季語がありそうですが・・・(笑)

テンプレートを変えてみました。ちょっと乙女チックに過ぎるかな?








コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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Unknown (石田穗實)
2013-02-16 10:56:42
 テンプレート そういうのですね。
 猫の目の表情が素敵です。私は編み物が好きなので毛糸玉がふっと目に入りました。
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かわいい! ()
2013-02-16 21:52:46
暖かい感じでいいですね♪
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