575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

単語もて返事してゐる残暑かな   値遇

2011年10月15日 | Weblog
☆亜子  メールなのか?電話なのか?会話なのか?
      いずれにせよ、最小限のコトバでのやりとりが良い。
☆結宇  最初言葉の切りのきつさに分からなかったのですが、
      我が身を見れば、ご同様でして・・・。
☆狗子
☆智恵  縁側で爪切りする初老の夫と、炊事場にいる妻の声が聞こえてきました。
☆麗子  受験生のいる家族の夏の風景。
      生返事が聞こえてきそうなほほえましい一句。
      がんばれ受験生!

?郁子  単語もて~が、読み切れませんでした。すみません。

作者   夏真っ盛りであれば、エネルギッシュな気持ちで活動できるのですが
      いつまでも続く残暑に気持ちも体力も低下してしまい、
      ついつい優しく声をかけてくれる家族に対しても
      「んー」「いいよ」「やだ」など
      ぶっきら棒につれない返事をしてしまう。。。
      そんな自分に反省し、戒めるの一句です。  

      皆さまの感想を拝見して、深い結びつきの家族だからこそ、
      このような態度も許される
      (むしろ、ほほえましいとさえ見ていただける?)のだなあ、と
      ほっと(?)しました。



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秋払暁豪雨勤行缶ビール    朱露

2011年10月15日 | Weblog
   アキフツギョウゴウウゴンギョウ。
   豊橋祭の朝突然の大雨で仏に祈る。
   多米の低い山脈は裾まで雲の中だ。
   「缶ビール」は手元にあった五音。

            



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名月や月下美人は交信す   麗子

2011年10月14日 | Weblog
☆結宇  夜咲く花と何が交信しているのか? 何となくなまめかしく・・・。
☆智恵  交信…名月と植物の交信。盗み聞きしたいものです。
☆遅足  交信する、という表現が良いと思います。
      名月、月下美人、という2つの自己主張の強いモノを一句のなかに
      置くのは、印象が散漫になりやすくなる恐れがあります。

作者   3年ほど前から我が家にやってきた月下美人。
      なぜかこの時期、満月の夜にたった一夜の花を咲かせます。
      夕方から急激な勢いでつぼみが膨らみ始め
      夜10時頃濃厚な香りとともに花びらが後ろに反り返ります。
      花の中のおしべは宇宙ステーションのような複雑な様相で、
      めしべは月と交信している感覚に襲われます。
      見飽きない花。
      朝にはぐったりしおれているその姿もなまめかしいのです。
      自己主張が強すぎるとは思いますが
      それくらいの命のパワーがみなぎっているので
      いつも大げさな俳句になってしまいます。反省。


   
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秋高し留守番になり駄菓子買う    朱露

2011年10月14日 | Weblog
     永年の同伴者が友人と遊びに出た。
     滅多にないチャンスなので心騒ぐ。
     そうだ駄菓子を食おうと決心した。
     駄菓子屋がないのでコンビニ代用。

              



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十月句会、近づく。     遅足

2011年10月13日 | Weblog
今月の句会は19日。
今回の宿題は「十」です。「十」月でもOKです。
自分で選んでおいて、苦しんでいます。
「十」を使った句を探してみました。

  十ばかり叩きてやめぬ鉦叩  三好達治

詩人の三好達治の句。十という数が意味を持っています。

  十字いま切りたる手首水蜜桃  嵯峨根鈴子

十字切る、お祈りですね。

  機関庫に十の機関車秋高し  押野裕

走らない機関車が十。天を見ているのか?
 
  トルコ菓子十人に足る夜長かな  啓

夜長を楽しむ十人。にぎやかなことでしょう。
最後に十月を詠んだ句。

  十月の闇のかけらのチョコレート  高野ムツオ

十五夜や十三夜などもあります。
題を提案した私としては「十」を使った句をつくらなくては。
さて・・・   どの句が私を助けてくれるのか?




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サンヨネの秋刀魚を焼いて酒だ酒   朱露

2011年10月12日 | Weblog
    サンヨネは豊橋の食品スーパーだ。
    三度の食品の殆どを此処で整える。
    鰹の塩辛は浜松舞阪のものがある。
    五七五の頭の音は「サ」で揃えた。

              



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コスモスの咲き乱れても淋しかろ   狗子

2011年10月12日 | Weblog
☆亜子  自分もこんな気持ちになったことがありそうに思えました。
☆能登  コスモスは咲き乱れても、豪華ではなく、どこか寂しいもの。
      あるいはそれを見てる作者が寂しいのか。
☆値遇  一般的には満開の花は人の心を躍らせますが、
      コスモスは何故か「淋し」く感じさせるところがあると
      思うときがあります。
      以前「コスモスの畑にて泣くわたくしは」という句を作ったこともあり、
      掲句にシンパシーを感じ、嬉しくなりました。
☆朱露
☆郁子  なんとなく、はかなげに見えるコスモスをみて
      作者はこのように感じたのだと思います。さみしかろ。
      作者も何か満ち足りない思いを抱えているのかもしれません。
      (長嶋スパーランド「なばなの里」のコスモスまつりなら、
      さみしくなさそう。。。 )
☆晴代  群生していても寂しいとは、作句者の心情でしょうか。
☆遅足  咲き乱れても、桜や牡丹のような満ち足りた感じがしないコスモス。
      そんな景に、作者のココロを託している。
      花を揺らす秋の風が、さみしさを運んでくる。

麗子   ?これは人のいなくなった福島を詠んでいるのでしょうか。
       フクシマの景とも読めますね。(遅足)



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ぼろぼろの歳時記に似て秋深し    朱露

2011年10月11日 | Weblog
   1981年版の歳時記を使っている。
   30年前だと47才の頃買ったのだ。
   それまで俳句など作ったことがない。
   山法師の葉が半分落ちた秋の終りだ。

             



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トリノからの贈り物  鳥野

2011年10月10日 | Weblog
名古屋城の北東に隣接する名城公園。約76ヘクタールの広大な園内の北隅に児童向けの
遊園地があります。

さまざまな遊具が揃っていて、子供達の恰好の遊び場。
そのまた一隅に、小さな案内板を見つけました。

名古屋市の姉妹都市、イタリアのトリノ市から、締結5周年を記念して
贈られた遊具3点というものです。

お伽噺のような家と、スプリングで動くパンダと自動車。デザインはさすがのイタリアンテーストです。

トリノは私めのハンドルネーム。575の会にご縁ができた時、
ちょうど冬季オリンピック開催中。何気なく選らんだものでした。

何かしら因縁めいて、片隅にひっそり、というのが残念という発見でした。

 ・ トリノまで秋空は続き幼らの姉妹都市ってなーにの声が

                       鳥野

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コスモスやふるさとへ揺れ彷徨うて   童子

2011年10月10日 | Weblog
☆結宇 いずれが古里か判然としない中で、
    心も彷徨していると言った処でしょうか。

遅足  コスモスが揺れている。
    見ると、私のふるさとの方に揺れているようだ。
    ふるさとを離れた人は、根無し草として、
    どこか彷徨っているという感覚に襲われることも。
    秋という季節も、ふるさとへの思いを募らせるのでしょうか。

    私の父母は三河の出身。ともに、ふるさとを出て名古屋へ。
    私は名古屋で生まれ、父の転勤にともなって、あちこちと転居。
    私にとってふるさとはどこなのでしょう?
    父母のお墓のある地を、ふるさととは、感じません。
    住んだことがないからでしょう。
    強いて言えば、物心ついた頃から小学校3年までを
    過した豊橋でしょうか?
    訪れると、なんとなく懐かしい匂いがします。
    同じ根無し草ですが、作者のようには感じていないのでしょうね。


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枝豆の塩は多めに血圧上げ    朱露

2011年10月10日 | Weblog
    若い頃から本態性高血圧症で悩む。
    それが定年になったら正常になる。
    働くのは体に悪いと後で気がつく。
    だから「後の祭り」を毎晩やるさ。

             



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コスモスの沖をすぎゆく風の使者   遅足

2011年10月09日 | Weblog
☆値遇  満開のコスモス畑を、風が吹き抜ける美しい情景を
       詩的に詠まれていて、即いただきました。
☆朱露  私などには思いもつかない!
☆狗子
☆童子  何の使者だったのでしょうか。
      (風とはありますが)めちゃ気になりました。

遅足   風の便りと言います。風が誰かの便りを運んでいく。
      使者というと、格式ばった感じがします。
      一体、どんな使者なんでしょうか?
      なんとなくお祝い事ではなさそうです。
      訃報を伝える使者でしょうか?
      あるいは、あの世からこの世への使者でしょうか。
      平安朝の歌の使者というのは、どうでしょう?
      主人の返歌を携えて、急ぐ。
      ところが歌を渡すべき相手は行方不明。
      使者としては、役目を果たすために、千年経った今も急いでいる・・・
      これも悲しいお話ですね。
      人間は誰も、異界からの便りを待っているのではないでしょうか。


    
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唐辛子花瓶に生けて五十本    朱露

2011年10月09日 | Weblog
  机の上のパソコンの右横で火事騒ぎだ。
  唐辛子の軍団が居るので怠けられない。
  こいつらの親類にピーマン野郎がいる。
  どうにも虫が好かないやつで嫌いだな。

            



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北窓の山に陽が射す秋の朝    朱露

2011年10月08日 | Weblog
     二百米先が山裾で多米連山の一部だ。
     その山裾に奈良時代の赤岩寺がある。
     その手前の平地に県道が走っている。
     朝っぱらから今の車が疾走している。

              



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風を待ち風にあらがふ秋桜   亜子

2011年10月08日 | Weblog
☆能登
    コスモスは揺れて風情が増す。
    その風を待つ花あり、風にあがらう(ふりをする)花もあり。
☆結宇 
    コスモスのたおやかぶりを言い得た処でしょうか。
☆智恵 
    待ち、あらがふ、という対比が面白いです。
    恋愛駆け引きを、連想してしまいました。
☆値遇 
    「待つ」「あらがふ」と相反していながらも、言われてみると頷ける。
    秋桜は作者ご自身でしょう。小悪魔的なお茶目さに惹かれました。
☆童子 
    風に揺れるのがコスモスの宿命?わかっていても、本人いやなのかな。 
☆麗子 
    風を待ち、風にあらがう。コスモスの特徴をよく表していると思います。
    コスモスに風は欠かせない存在ということがよくわかりました。
    今日のような暴風雨の時コスモスはどのようにやり過ごすのでしょうか?
☆狗子

遅足  皆さんの読みが十分に意をつくしています。
    
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