![]() | 氏神さま・春雨・耳学問 (講談社文芸文庫) |
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講談社 |
【一口紹介】
◆内容紹介◆
稚恋(おさなこい)の想い出や代用教員時代の体験にまつわる故郷の日々、敗戦時を大陸で迎えた折の顛末、太宰治との懐かしい交友、そして、亡父・妻子へのさりげない愛の蚊たちなどを、無類のユーモアとほのぼのした詩心をもって描き、”人生を短編で読む”と讃えられる木山文学の佳品十三篇を収めた。
井伏鱒二の言う“愿人”木山捷平飄飄短篇集文学志望の父の希望に背いて、父祖の地の教師生活を捨て都会に出て、文学的開運を待ち続ける日々。田園の陽光と土の匂い、爽かな風薫る、磊塊抱く飄飄の短篇の粋
◆内容(「BOOK」データベースより)◆
井伏鱒二の色紙にある“捷平は愿人(げんじん)なり”のように、つつしみ深く、含羞のある、飄々たるユーモアに遊ぶ精神。掘り返された土に陽があたる田園や、父母や妻子の風景を、いわば“魂の故郷”を、都市の文明に決して汚されぬ眼で、こよなく暖かく描き続けた、作家・木山捷平の自由なる詩心。正に“人生を短篇で読む”絶好の初・中期珠玉の飄々短篇集。
◆著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)◆
木山/捷平
1904・3・26~1968・8・23。小説家。岡山県の生まれ。1929年、詩集『野』を自費出版。33年、太宰治等と「海豹」創刊。
34年、「青い花」同人。39年、最初の作品集『抑制の日』を刊行。44年、満洲開発公社嘱託として長春に赴き、45年8月、現地で応召。
敗戦後長春で難民となる。この間の経緯は『耳学問』『大陸の細道』(芸術選奨)『長春五馬路』等に書かれる。96年、木山捷平文学賞創
【読んだ理由】
わが母校岡山県立矢掛高校の大先輩に敬意を表して。
私が高校在校時に古文を教わった定金恒次(元倉敷市立短大教授)先生が山陽新聞(2014/8/5)で木山文学の魅力を紹介されていた記事を拝見して。
【コメント】
著者の言う「備中の草深い田舎」に、著者は1904年(明治二十七年)、私は1950年(昭和二十五年)、約半世紀後に生をうけて育った。
同じ風土の中で育ち、すべての短編が懐かしく、心地よい。
そのお名前だけは存じあげていたが、これを機に全作品を読破しよう企んでいる。