【原文】
子曰、不仁者不可以久處約、不可以長處樂、仁者安仁、知者利仁、
【読み下し】
子の曰わく、不仁者(ふじんしゃ)は以て久しく約に処(お)るべからず。以て長く楽しきに処るべからず。仁者は仁に安んじ、知者は仁を利とす。
【通釈】
先生がいわれた、「仁でない人はいつまでも苦しい生活にはおれないし、また長く安楽な生活にもおれない。[悪いことをするか、安楽になれてしまう。]仁の人は仁に落ち着いているし、智の人は仁を利用する。[深浅の差はあるが、どちらも守りどころがあって動かない。]
【English】
The Master said, "Those who are without virtue cannot abide long either in a condition of poverty and hardship, or in a condition of enjoyment. The virtuous rest in virtue; the wise desire virtue."
『論語』とは、読んで字の如く「論じ語る」、孔子と弟子達や要人達との間に交された対話録。
『論語』は私たちの生き方の原点を見つめた思索の宝庫であり、人間性を磨く叡智が凝縮した永遠の古典。
読めば読むほど胸に深く沁み込む簡潔な言葉の数々。
『孟子』『大学』『中庸』と併せて儒教における「四書」の一つに数えられる。
全20編(学而第一~堯曰第二十) 構成され、編の名称は各編の最初の二文字を採ったものであり内容上の意味はない。
したがって、学而第一から順に読む必要はなくどこから読んでもかまわない。
>深浅の差はあるが、
どちらも守りどころがあって動かない。
仁を説いていますが、その仁がどのように
あればよいのかという心構えのような気が
しました。人としての有り様。仁を心得て
いるものとしての仁者とは言いますが、な
かなかその有り様から難しいものと感じま
す。
今朝もの中の通勤です。しかも昨夜飲み過ぎて二日酔い気味です。トホホです。