5月13日.映画「この世界の片隅に」が日本映画平和賞をいただきました。たいへん光栄であり、いただいた意味を深く受けとめています。 pic.twitter.com/AhZ8dfxWGs
— 片渕須直 (@katabuchi_sunao) 2017年5月14日
映画「この世界の片隅に」を観ました。原作も買って読もうと思う映画でした。
元町と三宮の間にある神戸朝日ビルの地下にある映画館「シネリーブル神戸」。


12:50分上映の回の30分前についたが満席になっていた。やむなく次の16:30の回を予約して上映時間まで11000歩ほど神戸の街を歩きまわれたのは、それはそれでよかった。広島勤務から戻ってこの映画館にはもう16年ほど通っているが満席で観ることが出来ないと言うのは初めての経験だった。客席はいつもの年金族カップルもいるが若い男女もたくさんいるのに驚いた。住んだり仕事で訪ねたりという縁が出来た呉と広島が舞台のこの映画。終始使われる広島弁が耳に心地よい。
何も声高に主張する映画ではなく、こういう人たちがつい80年から70年前の戦時下の日本に生きていて、その人たちの日常を細部まで淡々と描いていく。満席の観客はエンドクレジットが終わるまで誰も席を立たず終わって明かりがつく前には小さな拍手が起こった。こうの史代さんの原作の映画化は「夕凪の街 桜の国」で前に見ているが、この映画もやはり原作を買って読もうと思う。最初8映画館だったから始まり今は全国で100館を越えて上映されるようになったこの映画、それだけの価値があると思います。<iframe src="https://www.youtube.com/embed/kczb7IJJg0g?rel=0&controls=0" frameborder="0" width="640" height="360"></iframe>
「長い道」「夕凪の街 桜の国」などで知られる、こうの史代のコミックをアニメ化したドラマ。戦時中の広島県呉市を舞台に、ある一家に嫁いだ少女が戦禍の激しくなる中で懸命に生きていこうとする姿を追い掛ける。監督にテレビアニメ「BLACK LAGOON」シリーズや『マイマイ新子と千年の魔法』などの片渕須直、アニメーション制作にテレビアニメ「坂道のアポロン」や「てーきゅう」シリーズなどのMAPPAが担当
映画「この世界の片隅に」 こめられた思い
和久田
「今年は、アニメ映画のヒットが話題になっていますが、新たな注目作が登場します。」
戦時中の広島と呉を舞台にした映画、「この世界の片隅に」。

1人の女性とその家族の、ささやかで幸せな暮らし。

それが戦火に飲み込まれてゆく様が描かれます。

インターネットで制作費を募るクラウドファンディングでは、国内映画の過去最高額を記録。

広島では映画を支援する会も結成され、多くの戦争体験者が制作に協力しました。
そして主人公の声を演じるのは、この人。

主人公の声をつとめる 女優 のんさん
「(オファーを受けて)すごくびっくりした。
原作を読んで、すごい作品だと思ったので、絶対やりたいと思った。」

和久田
「映画『この世界の片隅に』。
原作はこちらのマンガです。
発表されたのは平成21年。
その翌年から映画化に向けて動きだし、今年(2016年)、実に6年の制作期間を経て完成。
来月(11月)公開される予定です。」
阿部
「映画にこめられた思いをたどります。」
戦時下の暮らし描く アニメ映画「この世界の片隅に」
リポート:三宅佑治(おはよう日本)

先月(9月)行われた完成試写会。
監督と、声を担当したのんさん、そして原作者・こうの史代さんが喜びを語りました。

原作者・マンガ家 こうの史代さん
「(制作を始めて)6年たちましたね。
夢のような、本当にできたなという気持ち。
本当に胸がいっぱいです。
ありがとうございます。」

主人公 すず
“ふつつか者ですが孝行致します。”

主人公は、広島市で育ち、呉市に嫁いだ女性、すず。

主人公 すず
“いわしの干物4匹で、一家4人の3食分。”
映画「夕凪の街 桜の国」
相方に誘われて「夕凪の街 桜の国」を見ました。
遠い昔の出来事ではなく、いまこの同じ時間を生きている人にも原爆のことはつながっている・・・そのことをこんなに自然に教えてくれる。
黒木和雄監督の映画「父と暮らせば」で印象が残る「うちは幸せになってはいけんのじゃ」という言葉がこの映画にも出てきてドキッとしました。
真の被害者が我が身を責め、ケロイドの残る身を人から異形の人と差別され、人の目の立たない裏通りで生をつなぎ、やがてこの世から姿を消していく。生きた証もなく。
それらのことを加害国に気を遣ってか、見てみない振りしてきた62年間。
映画が終わって、本屋で原作の漫画を買いました。 自分が知らないだけで世にスグレモノは仰山おられる・・ とまたまた思いました。
嬉しい?
十年たったけど 原爆を落とした人は私を見て
「やった!またひとり殺せた」 とちゃんと思うてくれとる? こんな言葉を考えつく作者の[こうの史代]さんとはどんな人でしょうか。
名前を見てふと、代々歴史を語り継ぐということからつけたペンネームかと思いました。
広島という所は凄い漫画家を生んだものですね。
前段と後段のそれぞれのヒロインを演じた麻生久美子、田中麗奈さん、それ以外の出演者も肩に力をいれず、淡々とありのままに映画の中で生きていました。
10数年前、わずか3年間とはいえ自分が住んだことがある広島の街の言葉がスクリーンに流れ、戦争当時と現代の広島の街並みが映る。
漫画が原作の映画かと軽く見ていましたが、今や小説では描けないものを漫画家が表現してくれることがあると知りました。
誘ってくれなかったら見なかったかも知れないけど、今年これまでに見た映画の中ではBESTの映画でした。
8月6日が、今日9日が、それぞれ広島と長崎に62年前米国という国が、人類の上に史上初めて核兵器という大量無差別殺戮爆弾を落とした日です。
この映画は62年が経過したからこそ出来た映画だと思いました。
次の62年やそれ以上をこれから生きるであろう、今年地球上に生を受けた人類の赤ん坊を守るのは自分たちしかいない。映画を見終わった時そう思いました。