某土曜日、夕暮れちょっと涼しくなったので外で夕食となった。候補の店は地元と新小岩と小岩と亀戸に6店くらいすぐ出てきたが、気軽な店ということで
JR亀戸駅から歩いて2分の総武線ガード手前の「安べゑ」に行くことになった。
広い店は老いも若きも男も女も家族も独り者も食事の人も宴会のグループもいて大賑わいだった。
幸い二人席を作ってもらえて私は早速店のウリものレモンサワーと
肉豆富をオーダー
相方は今日の刺身定食。今日の刺身は土佐のカツオのたたきだった。たたきのボリュームは多くて分けてもらった。
イオン資本の飲食店舗グループ傘下であり、大阪・高槻市創業のこの店には、関西流の「スルメの天ぷら」がある。
メニューには関東流に「さきイカの天ぷら」になっているが(笑)。
関西のように 天ぷらに青のりがかかっていないのが私の好みで ありがたい。
あと琉球泡盛を追加して二人とも味と量に満足して店を出た。御代は合計税込み 3172円也。
東京都と一口に言っても、東京都は関西でいえば、エリア的に大阪京都奈良神戸をひとくくりで含んでいる感じだ。
しかし大阪・京都・奈良・神戸それぞれに特色や違いがあるように、足立区・葛飾区・江戸川区・江東区・墨田区のいわゆる江東5区は
ほかの東京都のエリアと違って下町感が強い。
この5区に住む250万人の都民は おそらく自分が「首都の東京」に住んでいるとは思っていないと思う。この5区は江戸から続く庶民が住む町だ。
五区の関東大震災、東京大空襲をもろに受けた体験者はもはやほとんどこの地から姿を消したが、その思いを残す地霊は確かに江東5区のあちこちに今も伺える。
山田洋次監督は葛飾区柴又でフーテンの寅さんに
「よっ朝日印刷の労働者諸君!ささやかな憩いのときを過ごしておるか?よし、明日もまた労働に励んでくれ。ハハハ」
とか「あ、もし、労働者階級の皆さん、今日一日、労働ご苦労さん、ねえ」
「労働者諸君!おっ、一杯やってるか。今夜は僕も参加しよう!聞け万国の労働者~ハイッ!」
「おい、こら、おまえ、相変わらず貧しく働いているのか、労働者諸君は?」
などと言わせたが この5区にはかってあちらこちらに朝日印刷があり、タコ社長や職工が暮らしていた。
いまはその工場跡地はほとんどが巨大マンションから小集合住宅まで多彩に変化しているが、隅田川と江戸川にはさまれた町々に流れる空気の下町感は変わらない。