今日これからきくのは、スミ・ジョー(チョ・スミ)による「御身がともにあるならば」(BWV508)です。この歌唱が収録されているのは、ソプラノのためのアリア集「Only Bach」(Deutsche Grammophon 4811007)で、2012年の録音。ジョーは1962年生まれの韓国のソプラノ歌手で、アルバムの録音には、ギターのマルコ・ソシアス(BWV508での伴奏)、ヴァイオリンのキム・スーヤン、オーボエのクリスティアン・ホンメルも参加しています。
「御身がともにあるならば」は「アンナ・マグダレーナ・バッハのためのクラヴィーア小曲集」(第2巻)に所収。原曲はゴットフリート・ハインリヒ・シュテルツェルのオペラ「ディオメデス」(1718年初演)のアリアで、ソプラノ、弦楽と通奏低音という編成です。アンナ・マグダレーナが記帳したのは、ソプラノと通奏低音に編曲したもので、この編曲はバッハの手になるものかもしれませんが、編曲者については究明されていません。