ヨーハン・パウル・フォン・ヴェストホフは、バッハの30年ほど先輩にあたる国際的著名ヴァイオリニスト。バッハがヴァイマールの弟家で奉職したとき、ヴェストホフは兄家(本家)の宮廷楽団に在籍していたので、バッハとなんらかの知己があった可能性もあります。「重音奏法を得意とし、無伴奏ヴァイオリンで多声的な演奏を行う技術を開拓した」ヴェストホフは、バッハの「無伴奏ヴァイオリン曲の作曲に多大な影響を与えたと思われる」(『バッハ事典』)とのこと。
外出からいったん帰宅して、ただいま休憩中ですが、午後1時からの外出まで、このヴェストホフの「無伴奏ヴァイオリン組曲 イ長調」を、カプリッチョ・ストラヴァガンテの演奏で楽しみます(BMG BVCD-1512)。この作品が収録されている「オリジナル名器の響~ストラディVSアマティ」は、ストラディヴァリとアマティの楽器で、製作者の時代の作品を演奏するという企画。この組曲では、メトロポリタン美術館所蔵の、修復されたストラディヴァリで演奏されています。