今週のバッハは、オリヴィエ・ボーモンが1998年に録音した、アルバム「An Italian Concerto」から、チェンバロ独奏用の協奏曲を楽しみます。ボーモンは1960年生まれのフランスのチェンバロ奏者。ユゲット・ドレフュスやケネス・ギルバートに学び、グスタフ・レオンハルトのマスタークラスにも招かれたこともあるようです。ボーモンといえばフランスもの、という印象があり、バッハの録音はわずかで、おそらく2点。「An Italian Concerto」はそのひとつです。
アルバム収録の協奏曲は、「イタリア協奏曲」のほか、アントニオ・ヴィヴァルディ原曲の協奏曲を編曲した「イタリアの協奏曲」が6曲。収録順は番号順ではなく、ここでもその収録順に楽しむことにします。今日きくのはBWV976で、原曲は「調和の霊感」作品3第12番のホ長調のヴァイオリン協奏曲。使用楽器は、アンソニー・サイデイとフレデリック・バルによる1995年製のチェンバロ(ゴットフリート・ジルバーマン派の1735年製無銘の楽器による)です。
CD : 3984-25504-2(ERATO)