新春の隅田川に、やぐら太鼓が響いて、はや11日が経ちました。
蔵前、もとい両国国技館の大相撲1月所は、今日から終盤戦をむかえます。
3時12分。ニュース、天気予報を、ささっととすませて、総合TVが、わがBS2の国技館へやってまいりました。
新十両・里山の相撲にセーフです。わがBS2は、居住まいを正して丁重に、お迎えします。
さっそく、取り組みです。
十一日目、里山の相撲 対 安壮富士(あそうふじ青森県西津軽郡深浦町180.0cm 125.0kg)
両力士とも、身上は「速攻相撲」、おもしろい一番。
立ち合い。頭がゴツン。踏み込みは、やや安壮富士がよい。
里山の勢いが勝る。先に頭を下にした里山、そのまま前に出る。
「里山のこの立ち合い、いかがですか?」
解説、錦戸(にしきど)親方 元関脇、水戸泉「いい相撲ですねぇ」
ここのところ里山に見られた、「立ち合いの迷い」が今日はない。
(迷うな里山、迷うと、次の攻めにつながらない)
相手の動きによく付いている。「腰の動きにブレがないですよね」解説
ひたすら、突き押し、前に出る相撲に安壮富士、防戦一方の張り手が空を切る。里山のマゲをかすめること約四回。
頭をひくくした里山の小気味の良い突が安壮富士の胸板に正確にヒットしているからだ。
攻める、里山の闘志あふれる表情が、わが14インチでもはっきり確認できた。
たまらず、引きをみせた瞬間を見逃さず、土俵際、怒涛の突き、なおも食い下がる安壮富士を、最後は、股を開き、腰を十分落として、ととーんと、土俵下へ突き出した。突き落とした。突き飛ばした。押し出した。決まり手は押し出し。
大きな歓声がわいた。勝ち名乗りまでの間、拍手が続いた。揃いの拍手も聞えた。
行司は立ち合いに「はっけよーい!」と一回言ったあと、
勝負の瞬間まで「た残った、たらたがんた」繰り返した。
伸びのあるソプラノ、いい声だ。
最後は「たらがっ」でスパッとやめ、俵を覗き込む姿勢からすっくと立って、真っ直ぐ軍配を東にあげた。かっこいい。
「押し出しましたぁ、(←ゆっくり、→ややはやく、しり上がり)里山の勝ちぃ」
解説「こういう相撲を取って行けばいいですよ、何も考えず、前に出ること。考え出すと迷いがでます。」
勝負が決まり、土俵上、かすかなガッツポーズで「よし!」と言った里山の表情がアップになった。タイミングをはずされた、おじさん「ふうーーっ」
行司、勝ち名乗り。
「さとぉやーまーー」おもおもしく、レント。
レント=(イタリア) lento
音楽の速度標語の一。「ゆっくりと」の意れんと=奄美大島の黒糖焼酎の銘柄の一。 「里の曙」などと並ぶ人気銘柄。
名曲を聞かせて3ケ月以上熟成させる、音響熟成とよばれる方法で製造される。黒糖の甘い香り、糖分ゼロの、まろやかで、すっきりとした味わいが人気。
里山、終盤戦に入って白星をひとつ先行させました。6-5。
他の新十両、二人(猛虎浪、豊真将-ほうましょう)は、今日そろって、勝ち越しを決めた。