↑ 初場所4日目から、続けています。ヒカンザクラの観察
↓「大相撲初場所14日目、里山、旭南海を破って7勝目」からつづく。
里山と旭南海の対戦は、過去両者2勝2敗。今日は5回目。
初めての対戦は里山は新十両、旭南海、十両4場所目の去年1月。
初場所4日目、東 十両11枚目の旭南海が、「送り引き落とし」で、里山(西13)を破り、初日から4連勝とした。
その一番は、「同郷対決」として、地元紙の一面を、カラー写真で飾った。
このブログでは、まだビデオ再生装置が導入される前だった。
4回目となった先場所11月場所の組み合わせは、里山の休場で、旭南海が不戦勝で9勝目をあげている。
旭南海は稽古熱心だ。
旭南海 丈一郎 西十両八枚目
鹿児島県大島郡天城町
昭和52年12月生 180.0cm 143.0kg 大島部屋初土俵 : 平成5年三月場所
新十両 : 平成17年七月場所
最高位 : 十両二枚目
部屋の稽古場でも「とにかく、いつも体を動かしている」と
放送席の支度部屋情報でも何度か紹介された。
先月、旭南海の地元徳之島・天城町で行われた、大相撲の巡業で、旭南海の稽古の様子を見た。
幕内のスター力士に囲まれて稽古をする、旭南海の姿をみるのは新鮮だった。
会場は、旭南海の実家から5分ほど。午前中から大勢のお客さん(のちに超満員)が見つめるなか、ぶつかり稽古の相手をかって出たのは、安馬(あま)だった。
なんども相手にぶつかり、土俵に転がり、全身汗まみれ、土まみれの旭南海の髷をつかんで土俵に引き倒して稽古をつける安馬。
あまりの激しさに、一瞬、場内は静まりかえり、ため息。
旭南海がんばれ、のこどもの声援も聞えた。
稽古を終え、安馬にお礼の力水をつける、旭南海にお客さんから大きな拍手がわいた。
と、記憶している。
髷はゆがみ、口を大きくあけ、肩で息をしている、白いまわしの旭南海は、本場所のTVのイメージと大きく違う。
さて、今日の相撲です。
立ち合い
「低さは里山ですが、踏み込みは旭南海」
旭南海は、仕切り線近く、里山は下がっての仕切り。
頭と頭ごつん。
「右からの攻め旭南海、相手の左の攻めを、いや嫌っています。」
旭南海、あごを引き、頭を下げ、頭突きのように相手のふところに入る、いつもの立ち合い。容易に相手にまわしを与えません。
相手の攻めをかわす、相撲のうまさは天性のものです。
里山、今日もまわしがとれません。
「上手を少しさぐる動き、旭南海」
旭南海の右上手が、里山のまわしに届きますが、さわっただけ。
直後里山が出ようとするところ、左下手を旭南海が少し引きます。
それが決まらず、逆にすぐさま、こんどは里山が、その旭南海の右腕を引きます。(左下手がのぞいて、肩すかし)
このときの旭南海の右脚にご注目下さい。
引きが決まらず、一歩踏み込んだ右脚が着地した瞬間、里山の引きがきました。
と同時に、旭南海は首を押さえられ、その右脚を軸に右に半回転ほどさせられ、
この時でしょうか、支度部屋情報では、右の股関節が「踏ん張った時、ビキッ、ビキッ、といった」、「もともと痛めていた」そうです。
いたむ左脚をかばう、右には、14キロ増えた体重がかかっていたはずです。
旭南海、土俵に両手をついて倒れこみます。左ひざが、俵にあたります。
かなりいたそうでしたが、自力で起って歩いて土俵をおりました。
「里山が引いた、いなしました、里山の勝ち」