東十12 旭南海8勝3敗 ○ 寄り倒し ● 磋牙司6勝5敗 西十1
旭南海、やわらかい立ち合い。一瞬、磋牙司(さがつかさ静岡三島市)がはやく右下手を取ったが、旭南海、頭を付けて、右上手で前ましを取った。しぼるような出し投げは決まらなかったが、それで磋牙司の下手は切れた。なおも食い下がる磋牙司の頭を押さえながら、腰を引き、相手にまわしを与えない。引きが決まらないと見ると旭南海すぐに前に出たのがよかった。まわしが取れずあわてて首投げにいった磋牙司をそのまま寄り倒した。140キロに増えた体重も、この場面、ものを言ったかもしれない。旭南海は、体重が欲しかった2006年ごろ、師匠の薦めで、それまでの焼酎を、太る日本酒にかえた。
旭南海は、9勝2敗の臥牙丸につづいて、3敗の境澤とともに優勝争いのグループにいる。
東幕5 薩摩響 1勝5敗 ○小手投げ ●0勝6敗 肥後ノ城 東幕28
薩摩と肥後、ともに九州。薩摩響は右手を広げて舞うような立ち合い。当たると同時に右に飛ぶ、いつもの動き。ひろげた右手は、上手を取るためだ。しかし上手はとらず相手の左の腕をたぐるようにして振り出したが決まらない。休まず前に出て攻めたのはよかった。が、肥後ノ城の猛烈な反撃。薩摩響やわらかい腰で、いったんかわす。肥後ノ城の深い左の下手を絞るように、掬い投げのように、かつぎあげるょうな小手投げが土俵中央で決まった。薩摩響は体がとてもやわらかい感じの動きをしている。
西幕21 柳川 1勝5敗 ●上手出し投げ ○2勝4敗 里山 西幕19
里山と 柳川はともに日大相撲部の出身。かつて同じ三保ケ関部屋にいた。柳川の立ち合いは、突進しない。立って相手に巨体をぶつけるといった感じ。里山いったん離れるがすぐに潜り込んだ。が、まわしが取れず土俵中央、また長期戦か。ねじりこむ里山、左下手は取ったようだが、右の前まわしをねらっている。柳川が極め出しに出るところを回り込んで、ここはよくしのいだ里山。ふたたび土俵中央。おたがい組みあった体勢から里山が体を引き抜くように右に回転すると、柳川の巨体がその場に崩れ落ち、両手、右ひざをついた。どうして決まったのか、何度見てもわからない。いやあおもしろい。向正面のサトウさんに訊いてみたいところだ。