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『司馬遼太郎と藤沢周平』―「歴史と人間」をどう読むか

2010年12月10日 | 本と雑誌

101210_book_shiba 司馬遼太郎と藤沢周平―「歴史と人間」をどう読むか

佐高 信 (著)単行本

ページ数 : 266 ページ

発行日 : 1999-06

出版社 : 光文社

発売元 : 光文社

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図書館の検察で見つけた。1999年-06月発行の本 

「江戸城は誰がつくったか」という問いかけに太田道灌と答えると正解で、大工と左官がつくったいうと笑われるが、たぶん藤沢周平は笑わないだろう。大工と左官の立場に身をおいてかかれたのが藤沢周平の小説だった。P216

それに対して、英雄史観と言われる司馬遼太郎への批判は痛烈だ。藤沢周平との対置は藤沢自身、迷惑なのではないかとも思うが。

あれから10年たって日本はまだ不景気。そして不景気になれば司馬遼太郎がもてはやされる。どうも司馬遼太郎のTVは見ようとは思わない。

社会が豊かになって親が豊かで、あまり働かなくてすむようになった若者たちの自分探しの奇行に、働く人が多く登場する藤沢周平の小説をすすめる宮部みゆきの小説も読んでみようかなと思った。ウソ社会の現実にうんざりした若い人たちには、「おろかなるエスタブリッシュメントを安心させる」P66 司馬遼太郎より、藤沢周平のほうがむしろ新鮮なのではないだろうか。石川好との対談もよかった。歴史家の色川大吉との対談部分がこの本の司馬批判に客観性をもたらしていて一番よかった。

ツイッターでツイートした、こちら↓の記事に、書きたかったことがだいぶ書かれていたので、あとは省きます。

『司馬遼太郎と藤沢周平』 佐高 信 http://t.co/WLXtk88 via @ueshinzz about 1 minute ago reply

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