短編傑作集 11編(昭和49年~53年)
昭和54年1月30日発行
青樹社 860円
どれも30枚前後の短いもの、あとがきで著者は「短いから書くのに楽かというと、そういうこともなく、むしろ逆かも知れない。」と書いている。
こういう本にハマってしまうのもいいかもしれない。
怖い女に悪い男。女同様男もこわい、ということか。怖さは、じわじわと迫ってくるようでもあり、ずかずかと突きつけられるようでもある。
悲惨な恐ろしい話をずかずかとテンポよく突きつけられると、なぜか、そこにはユーモアさえ感じられるのがフシギだ。悲惨で恐ろしいのは人生の話だ。もちろん人生はそればかりではない。
”市井に生きる人々の心の機微を奥深く掘り下げ、情緒豊かに紡ぎ出した独自の世界。清爽な情感を秘めたその端正な筆”を味わいたい。
本の表紙にタイトルがないのは意味があるのだろうか。
神隠し (新潮文庫) |
========== 神隠し (新潮CD 山田洋次が選ぶ藤沢周平傑作選) |
======
拐し
昔の仲間
疫病神
告白
三年目
鬼
桃の木の下で
小鶴
暗い渦
夜の雷雨
神隠し