本土の人間は知らないが、沖縄の人はみんな知っていること―沖縄・米軍基地観光ガイド [単行本]
矢部 宏治 (著), 須田 慎太郎 (写真)
この本は写真をふんだんに使った「観光ガイド」なのですが、ガイドブックでこれだけのことが書けるのは沖縄のもつ意味の大きさだろうか。
”これだけのこと”とはあとがきにあるよう日本の国の根幹にあるようなの問題です。
”現在の日本がどこかおかしな、国の根幹に大きな嘘があるような社会になっているのは、国内に巨大な米軍が駐留し、その問題に最高裁が,憲法判断を放棄したことが原因です(田中耕太郎・最高裁判決 P268)
法的に言えば皇居だって国会議事堂だってあなたの家だって、日米合同委員会で合意すれば、来月から米軍基地にすることが可能なのです。((p334)
ま、天下国家のことでなくても、日常生活の中で漠然と感じる、「ウソ社会」、「底が抜けてしまった社会」の大本がこの本でうっすらとでも見えてくるのではなかろうか。
問題提起だけでなく、その解決方法も提案されています。
”本土の人間は知らないが、沖縄の人はみんな知っていること”の一番目は、「ペリーは西からやってきた」というタイトルで始まります。
江戸湾の浦賀沖に現れる前に琉球(沖縄)で作った地図や海図は、92年後の沖縄上陸作戦で使われていた。
「日本は物質面で負けたんだ、頭で負けるはずがない」というのが言い訳にすぎないことは、この本の米軍基地の圧倒的な写真を見るだけで直感的に伝わってきます。
米軍にとって沖縄が「防衛ラインの中心とか要石」とか言われるのは、ほんとうに沖縄の地理的宿命なのだろうか。
ほんとうに複雑な問題なのか、日本人以外、世界中の人が常識として知っていることではないのか。
ほんとうに「沖縄のみなさんに我慢していただくしか」(中曽根・石原)ないのか。
それほど日本人は頭もこころも弱いのか。
なぜ沖縄の普通のおじさんおばさんのほうが、TVにでる学者や偉そうな評論家より正しいこと言うことができるのか、その理由もよくわかります。
「対米従属という点ては、日本よりはるかに不利な状況にあったフィリピンが、さまざまな経緯と偶然があったにせよ、1987年に制定した憲法にもとづき、米軍基地の完全撤去を実現させている」例を挙げ憲法改正で米軍の完全撤退を提案している。
本土の人間は知らないが、
沖縄の人はみんな知っていること contents
ペリーは西からやってきた
沖縄には、6人の帝王がいた
普天間は「法律上の飛行場」ですらない
占領はまだつづいている
鳩山首相はなぜやめたのか
続・鳩山alllはなぜやめたのか
天皇に切り捨てられた島 天皇メッセージ google
県道251号線・パイプライン道路を行く
嘉手納と辺野古の弾薬庫に核はあるのか
日本国憲法と日米安保条約 wikipedia 日本国憲法第98条
アメリカの対日政策
CIAと戦後日本
日本テレビとCIA
戦後体制の守護神・司馬遼太郎
60年安保とは、なんだったのか
沖縄返還とは、なんだったのか
写真を撮るときの注意
細川首相はなぜやめたのか
少女暴行事件
沖縄の海兵隊はグアムヘ行く
日米合同委員会とは何か 用語解説 日米合同委員会
いま、日本に何か起こっているのか
小指の痛みを、全身の痛みと感じてほしいのです
アメリカの2つの顔
世界の希望はどこにあるのか
フィリピンにできたことは、日本にも必すできる
「常時駐留なき日米安保」と「アジア共同体」
そして輝ける未来へ
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amazon 登録情報
単行本: 351ページ
出版社: 書籍情報社 (2011/06)
発売日: 2011/06
商品の寸法: 19 x 13 x 2.4 cm
おすすめ度: 5つ星のうち 4.5 (6件のカスタマーレビュー)
Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 3,745位
本土の人間は知らないが、沖縄の人はみんな知っていること―沖縄・米軍基地観光ガイド 価格:¥ 1,365(税込) 発売日:2011-06 |