カフェテラス

テラスの片隅で一人心に呟くように

葛城高原にススキが揺れて

2004年09月29日 | ☆ ふるさと・大和
葛城山ロープウエイ山頂駅から、つつじ園と標識にある方向に向かって
歩き始める。 早朝のせいか、ゴンゴラの乗客は立った二人。放送ガイ
ドに合わせて、キョロキョロしている私に比べて、その人はも乗った時
から文庫本を読み続けていたが、駅に着くともうさっさとずっと先に進
んでいた。

山頂への森の中をゆっくり歩むと、ブナの原生林、ミズナラの木のあち
こちから、小鳥のさえずりが聞こえる。山の 気のようなものに包まれて、
ゆっくり1ッ歩ずつ、確かめるように踏みしめて歩いた。心配していた
動悸や、心拍数が早くなるような事がない。

原生林を抜けると辺り一年つつじが密生する高原だ。つつじの頃は全山
燃えるような赤に覆われる。この頃が、一番いい。

ススキはそのつつじを縁取るように生えている。穂の開き具合にそれぞ
れの面白さを感じる。
ススキの中を散策しながら、大自然の中のたった一人を満喫する。
ふと見ると、つつじ観賞の広い張り出し縁台が、あちこちのある。その一つに
ゴンドラの中で見かけた、読書おじさんが、仰向けにごろんとなって、やはり
読書中だ。大自然を書斎にする「読書おじさん」のためにも、もう暫く雨が
落ちてこないようにと思いながら、カメラを仕舞って踵を返した。
コメント (11)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする