酬恩庵・暮らしの見える場 | |||||||||
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受付で拝観券を購入し、ふと後ろを見ると参道を隔てて、浴室の建物がある。重要文化財である。
不思議に思ったのは、生活の場の庫裡からかなり離れた場所に建っていることであった。
順序案内は、庫裡の台所からになっていたのでその方に進む途中、「東司」という建物に重要文化財の墨書きがった。
中を見るとどうやらトイレのようだったが、これについて調べてみて、新しく知ったことがあった。
一休寺のことではなく、京都の東福寺のことであるが
『 東司 ( とうす ) とは 厠 ( かわや ) の別名で、つまり “ トイレ ” のことです。
禅僧にとって 用便は修行のひとつ であり、東司の使用には 厳格な作法 が定められていました。
清潔にすることは功徳を積む修行 であり、その禅の精神を今に伝える室町時代唯一の東司の遺構として貴重な建築物です。』
古語辞典では、東司とは、厠つまり便所と書いていたが、禅の修業との関わりを今回初めて知った。
三つの炊口のある大竈とその上に載った大釜、あまりの大きさに、ここでどんなものが炊かれたのか、一休寺納豆とかかわりがあるのかなど、知りたいことは、まだあるが、再度もみじの頃に訪ねた時に、聴けたら聴いてみたいと思っている。