8月15~16日は、この町の吉野川祭りである。
その期間中駅前商栄会通りから少し南に入ったところにあるK邸では、ご近所の人たちの手作りの灯りと、Kさんご夫妻の大作の灯り、さらに灯りの工芸展に入賞された方の、温かい心の篭った灯篭と、座敷を利用しての、素晴らしい灯りの集いが開かれ、「どなたでもごらんください」と優しいメッセージが門の扉に貼られている。
Kさんの奥様と、ご町内の若鮎さんから、
「今年が最後になりますので」とのお知らせとお誘いのお電話をいただいて、昨夜お伺いした。
風の盆の歌のメロディーを聴きながら・大和から富山へと誘われる、K邸お庭の灯り | |||||||||
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生垣や、築山の植え込みの間に並んだ燈籠の灯りだけの道を辿って座敷の見える庭に立ったとき、そこに広がった灯りの中のシルエットにはっとするような感動が走った。
Kさんご夫妻の今年のテーマは「おわら風の盆」と、表に書いてあったのだが、
その作品素晴らしさは、6年続いたお盆の「あかり」のフィナーレを飾るにふさわしい大作である。
昨年かぜの盆に合わせて旅行されてから、その時の感動を、今年の「あかり」として持ってこられるまでの、お話を伺って、共同作業のご苦労が、このように感動を与えてもらえたのだと、まだ行ったことのないおわら風の盆への憧れが郷愁を伴って私を包んでくれた。
テレビや映画で観て、イメージとしてインプットされていた、艶やかで優雅な女踊り、勇壮な男踊りが、シルエットの中で、さらに増幅されてくるのいつまでも観ていたいK邸の「あかり」おわら風の盆であった。
その後ろの手作り燈籠だけが浮かび上がる中に立って、今年でなくなってしまうのがなんと寂しいことだろうと思うのだった。