今年も五條市を流れる吉野川(紀ノ川)の河川敷に、緑の風をいっぱいに吸い込んで、鯉のぼりが元気に泳いでいる。橋の上を行き来する度に、元気をもらえるような気がする。このところ毎日いい風が吹いているので、鯉のぼりの泳ぎ方もカッコいい。
大川橋の上から眺めると、河川敷に作られたウォーキングロードの、緑の線が東へ東へと延びている。暑くも寒くもない今の時期は、ウォーキングをするのも、鯉のぼりと一緒に運動するようで気持ちがいい。
ウェルカムメッセージが、川の上から大きな声で呼びかけているようだ。
「ヨイッショ・ヨイッショ」一段一段。後ずさりをしながら、危なくないような降り方をしている。お母さん(だと思っていたらお母さんの妹さんだとのこと)は見守りながら手を出さず、安全に降りるのを信じて確かめている。
かわい子ちゃんが、今度は立ち上がって足を一歩出そうとした時、前で受け止める体制に入った。
お姉ちゃんは後ろから、妹に気をつけてみてやっている。微笑ましい場面を思わずカメラに収めていた私。
芝生に下りたかわい子ちゃんは、すたすたとそれでも足元をしっかり見つめながら、鯉のぼりの下を歩き出した。
踏みしめるしっかりした足取りがなんと可愛いこと。
可愛い姉妹は、おばちゃんに連れられて、鯉のぼりを見に来たとのこと。
ほんの一瞬の出来事だったけれど、健やかに育っていくであろう幼子を見つめながら、ほのぼのとした温もりに包まれたような気持ちになった。