お釈迦様の誕生をお祝いする花会式が、今日4月8日に飛鳥寺で執り行われた。
この花会式が日本で最初に行われたのが、飛鳥寺でこの飛鳥大仏様がお座りの場所のお堂の前である。
普段は閉まっている本堂の扉が開き、飛鳥大仏に境内から参拝することができる。法要は僧侶の読経、声明その間に散華が厳かに執り行われた。
日本最古の本格的仏教寺院、飛鳥寺では609年より受け継がれた、お釈迦様ご生誕をお祝いする古からの仏事は、609年より途切れることなく受け継がれてきた仏事である。
お釈迦様の誕生の時、甘露の雨が天上より降り注いだとの伝承によって、誕生仏にはお参りする人はみんな本堂の飛鳥大仏を拝してから、本堂前の誕生仏に甘茶をかけてお参りする。
法要のあと、上のポスターにあるように、西山厚氏(国立奈良博物館学芸部長)の「母と子・お釈迦様の場合」をテーマに講演を拝聴した。レリーフや仏像の写真の印刷物を見ながら、お釈迦様誕生の1週間後に亡くなった母(摩耶夫人)へのあくなき思慕が、生涯を終えるときまで、母は子を、子は母を思う出来事が、より人間的な繫がりに強く心を打たれた。
甘茶のお接待をありがたく頂き、お釈迦様がより近い存在であることだと思うのは不遜なのだろうかと、お数珠を袋に仕舞いながら、いつまでも飛鳥大仏様のお顔を拝していた。
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