霧の中を押して曽爾高原に来たかったのは、目的がここにあるからだった。
曽爾高原温泉「お亀の湯」である。
正座すると痛い膝は温めると痛みが和らぎ、仏壇の前で在家のお経を唱える間はすわっていることができる。
家のお風呂で温まってさえ楽なのだから、温泉効果を期待して、近場の日帰り温泉によく行く。
「曽爾の湯、良かったよ」とこの前都祁温泉で出会った人が教えてくれた情報でやってきた。
新しい施設も気持ちがいい。勿論湯は、肌に纏いつくようなぬめりがあって、柔らかい感じである。
大いに気に入って、多分これからもたびたび来ることになりそうだ。平日は500円だから安い。薄の最盛期は人で、ごった返しそうなので避けようと思う。
駐車場の一段上に、足湯がある。
ハイキングを終えたらしいご夫婦が、ゆったりと足を湯に浸けて寛いでいた。
お風呂の用意を持ってきていないので、ここで疲れを休めているとの事。
見ているだけでも気持ちよさそうである。
足を暖めると。血液の循環が良くなって、全身ほかほかになるのだろう。
今、温泉に入ってきたばかりなので・・・と勧めてくれたご夫婦と暫く話しをした。
湯の注ぎ口に手を持っていくと、先ほど入った温泉のまったりした肌への感触そのままで、とても気持ちが良い。
高原の薄の中を歩いてきた後、温泉が満員の時には、ここで温まっていくことが出来ると嬉しくなる。
近頃足湯のある温泉地が多くなってきているが、ハイキングの後の疲れ癒しに、絶好の足湯スポットといえる。
但し、すぐ素足になって、スラックスをたくし上げれるようにしていかなければ、脱衣の施設はない。