台風崩れの前線の通過で、荒天を心配していたが、時には晴れ間さえ出た5月20日の退職女教師の県総会が無事終了し、ほっとした日であった。
総会行事の後の公演、ミュージカル「卑弥呼夢がたり」の素晴らしさに今も豊かな気持ちに浸っている。
出演した「山の辺ミュージカルの会」の主催者であり、脚本を書き演出をし、指揮をされたのは、退職者の仲間であることにまず感銘した。
退職後、ご自身の持てる力を地域に根を下ろし、いろんな職場の現役の方と共にミュージカルという分野で活躍されているのを目の当たりにした。
輝いて、会員を輝かせて、見る人を輝かせて今を生きていらっしゃる。
古代の衣装を纏った女官たちが、遥かに過ぎ去った時に思いを馳せ卑弥呼の舞を舞う。
「大和はくにのまほろば たたなずく青垣山こもれる やまとしうるわし」
透き通るようなソロの歌声で万葉の歌が会場に流れる。
続いて、合唱組曲「卑弥呼追想」は、観客を古代へと誘う。
使者が、「三角縁神獣鏡」を持ってきたところから卑弥呼のアリア「わが国やまと」。
詩も美しいが、素晴らしい歌声である。(現役の音楽の先生)
合唱組曲「大和のくに賛歌」の群舞でステージが賑わい、華やかさを増す。
エピローグでは、山の辺の道への回顧があり、
「我妹子や我を忘らすな 石上袖布留川の絶えむと思へや」
「衾道を引手の山に妹をおきて山路をゆけば 生けるともなし」
萬葉の歌のソロ。
合唱組曲「山の辺の道」で幕が下りた。