Mémoire:歌碑句碑 村上元三句碑(須々神社)
NHK大河ドラマ「源義経」(昭和41年放送)の原作作家村上元三氏句碑が
珠洲市三崎海辺にある須々神社境内に建っている。村上氏は何度も珠洲市
を取材に訪れその記念として本人直筆の歌碑が建てられたとのことである。
碑文:『 義経は 雪に消えたり 須々の笛 』
参考:須々神社宝物 蝉折れの笛と守刀(義経の笛と弁慶の守刀)
文治3年(1187年)源義経が兄頼朝に追われ奥州平泉へ下向の際須々神
社沖合いで時化に会い無事難を逃れた御礼として、平家の名宝とも伝
えられる義経愛用の笛と、弁慶が寄進した「左」銘入りの守刀とされる。
義経・弁慶の献詠
「 都より 波の夜昼 うかれきて 道遠くして 憂目みる哉 」
義経返歌「憂目をば 藻塩と共に かき流し 悦びとなる 鈴の御岬は」
前田利家公献詠 (加賀藩藩祖)
「ほうくわん(判官)殿この笛をこのすずのやしろにささげ給へるとなん
ありしよのそのあらましをきくからに袖さへぬれてねにそなかるる」
感想:ここにも悲劇の源義経の足跡が、地元民に語り継がれ歴史を構成してる。
現代程の情報がない時代に大切に語り継がれる源義経の器に心打たれる。
解説:村上元三・・・直木賞作家、大衆文芸作家、小説家
代表作に『水戸黄門』『勝海舟』『次郎長三国志』などがある。1966年
NHK大河ドラマ『源義経』は自身の作で、自ら脚本も手掛け、その折に
能登半島を取材などで歴訪して、この句碑に刻印された句をなしている。
参照#① 須々神社(石川県能登半島)
② 悲劇の英雄源義経の伝説最終地(最北地)義経神社(北海道平取町)