お湯の国 日本

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高木恭三(この村サ・・・津軽半島)

2017年08月13日 |   ✑文学逍遥 紀行

映像:袰月海岸高野岬キャンプ場に設置された方言詩人:高木恭三の詩碑。

僻地の苦しみ悲しみを一身に背負ったように流れでる津軽弁詩は圧巻である。

碑文: (青い文字をなぞって、声を出して読んでください)

この村サ一度(イヅド)だて (シ)コあだたごとあるガジヤ (エ)の土台(ドデ)
コアみんな 潮虫(スオムシ)ネ噛(カ)れでまてナ 後(ウスロ)ア塞(フサ)がた高(
タ)ゲ山ネかて潰(ツプ)されで海サのめくるえンたでバナ見ナガ あの向(ムゲ)の
(シ)コあだてる松前(マヅメ)の山コ あの綺麗(キレ)だだ光(シカリ)コア一度(
イヅド)だて 俺等(オランド)の村サあだたごとアあるガジヤ みんな貧ボ臭せく
てナ 生臭せ体コしてナ 若者等(ワゲモノンド)アみんな他処(ホガ)サ(ニ)げで
まて 頭(アダマ)サ若布(ワガメ)コ生(オ)えだえンた爺媼(ジコババ)ばりウヂヤウ
ヂヤてナ ああ あの沖(オギ)バ跳(ハネ)る海豚(エルガ)だえンた倅等(ヘガレンド
)ア 何処(ド)サ行(エ)たやだバ 路傍(ケドバダ)ネ捨(ナゲ)られでらのアみんな
(ムガシ)の貝殻(ケカラ)だネ 魚(サガナ)の骨(トゲ)コア腐たて一本(エッポ)の樹コ
ネだてなるやだナ 朝(アサマ)も昼(シルマ)もたンだ濃霧(ガス)ばりかがて 晩(バ
ゲ)ネなれば沖(オギ)で亡者(モンジャ)泣いでセ

この詩は彼が今別で4ケ月間代用教員をしていた頃を回顧、地元民の苦しみを表現。

参考:高木恭三 ・・・ 方言詩人 (医師旧制弘前高校・満州医科大学卒、弘前で眼科医院開業)

参照まるめろの花(弘前城植物園)

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