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映像:旭温泉の2種類の施設の内、洋風の湯:男と女が日替わりで使用。
オロロンラインR232号を遠別市街から留萌方面に走ると、左手に"旭温泉"の大きな看板が見え、そこから山側に6km進むと旭温泉がある。トドマツ材を使った木造2階建て、えび茶のトタン屋根は山小屋を思わせる。昭和47年に天然ガスとともに発見され、湯の色は鮮やかな赤褐色、ヨウ素が匂う。天然ガスを利用しての加温で道北の名湯としてふさわしい。
考察:道北にはおよそ15の温泉地が存在するが、そのほとんどが冷鉱泉である。しかし、冷涼な土地にあって一定の温度を有する資源は貴重なものだ、加温も湧出した天然ガス、木材資源、石炭などを利用するもので北海道ならではのエコ資源の利用も多い。長い冬を考えると循環・加温であっても「名湯」を体現する場合がある。
北海道在住の有名な某温泉教授は「源泉至上主義」を展開し本州・九州で、もてはやされているが、ご自分の足元のこういう地域環境に根差した冷鉱泉をおろそかにしてはいけない。温泉は商売の具で無いことを戒めたい。温泉は論ずるものではなく大事に、大切に利用すべきもので、貴重な地球の贈り物だ。