何とか完成納車のJunior Z
すでに何度も作業したキャブO/Hですが、今回の作業は考えさせられました。
キャブ不調の一番の要因はキャブ内部の汚れや詰まりです。
よって、内部をクリーニングすれば大概は復活します。
しかし・・
手強い化石化したスラッジ
この画像を一目見てどないすんネンと指摘したPF先生はさすがでしたw。
マグナス等で落ちるだろうと高をくくっていたDrは落胆しました。
いかなる薬品を使っても歯が立たないスラッジでした。
PF先生曰く、ガソリンと水が混ざった凝固物だそうです。
完全クリーニングするにはやはりブラスターしかないようですが、砂がポート内部に
混入するのは避けられません。
キャブ屋のようにウォーターブラスターが欲しいところですが、今回は地道な手作業にて
除去できる範囲を精一杯作業しました。
しかし、生じた時間は半端じゃありません。
完成後の試運転は好調?
特に問題なく、安定したスローから吹き上がりだったのですが、一点シュシュとエアー
の吸い込み音が気になりました。
キャブマウントは再三チェック済みだし、他の漏れそうな箇所も問題ないようでした。
やむなく、PF先生に相談しました。
プル~プル~ (携帯の呼び出し音←芸が細かいw)
Dr; もしもしDrです。
お忙しいですか?。
PF先生; 忙しいです。
ガチャン
ガチャ切りされて相談コーナーは不調に終わりました。
(フィクションかも?w)
交換したアウターベンチュリーのホールが開いていないのじゃないかという話から
どうもPF先生と話が合いません。
結局は薬局で・・
テレコに組んだネジ
恥ずかしながら、Drの組間違いが露呈される結果になりました。
言い訳がましいですが、ある程度慣れると元のネジ位置は敢えてメモしたりしません。
Weber型番でも少々ネジは異なり、PF先生のように熟知してないのも原因です。
ネジ間違いで、エアーバイパススクリューが閉まらない状態になってたのが吸い込み音
の原因でした。
まあ、失敗は成功の元と言う様に、一つ賢くはなったと思うDrであります 。
その他、この個体に関しては、ちょっと気になる箇所が散見されました。
言っておきますが、これは決してDrの失敗ではなく、元からですので念のため。
バタフライは全閉フリー状態 リンクエンドが足らない
本来バタフライはキャブ本体側のリターンスプリングと車体側キャブリンクの同スプリングの
二つによって戻されなければならないのですが、この状態では車体側が戻しきれない
状態です。
オリジナルでは決してこのようなセッティングはありえないのですが、この個体は
エンジンを1,300から2,000にコンバートしているために、ストロークが長くなり、
リンケージが足りなくなったのですネ。
危険な状態
このセッティングでは更にレバーがブレーキパイプに激突してパイプを損傷させる可能性が
あります。
正しい状態 リンクは全閉方向に突っ張る
センターロッドを伸ばして調整すれば良いのですが、案の定調整だけではストローク
不足で、エンドキャッブを長いタイプに交換して凌ぎました。
金属製ロングタイプのリンクエンド
正しい状態ダス
こうすれば、自ずとレバーとパイプの間のクリアランスが確保できるというものです。
??? 赤丸はオリジナルのネジでノープロブレム
純正のクリーナーボックス内のネジは赤丸のネジだけが存在するのが、この個体は
キャブに固定するネジが存在しました。
本来はクリーナーボックスからキャブ方向にスタッドボルトが出てるので、このような
固定ネジは存在しません。
なぜか、そのスタッドを外して穴を開けて、ボルト/ナット方式でキャブに固定するという
ように改造してありました。
固定されていたら何でも良いじゃないかと思う無かれザンス 。
もし、そのネジがボックス内で緩んで外れたらと思うとゾッとします。
外れたネジはキャブからエンジン燃焼室に吸い込まれて、エンジンをオシャカにします。
このクリーナーボックス内には余計なネジがあってはならないのです。
しかも、この改造したネジはサンドイッチされてる通常メガネG/Kが分厚いために、いくら
でも締まります。
穴開けされてるために、今更スタッドを建てることは出来ずに、ロックナットを使い
凌ぎました。
この個体のエンジン積み替え作業等はアルファを理解してないメカニックだったの
でしょう。
結果に問題がなければ良いとしても、明らかに機能を損なう作業は問題です。
以上、Drのスキル不足も露呈した今回の作業ですが、なんとか完成してエンジンが復調
したのは嬉しいと思います。
次回はよりスキルアップを目指して、キャブのO/Hをしたいと思うDrダス 。