Dr.Horiiのひとりごと

徒然なるままにクルマや日々の出来事を書きとめた雑記帳です。
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苦渋の選択

2015-02-25 08:51:21 | 修理日記

164QVのオイル漏れ修理

同じアルファでも155以降にお乗りの方には無縁な記事ですから、スルーして頂いても結構
です。

最も、将来的には「ワテもオーナーの可能性がある」という方はぜひ読んでください 

アルファ傑作のSOHCエンジンの悩みどころであるタイベルの油圧テンショナーに特化した
記事です。

該当車種はGTV6、164(FL前期まで)、75V6、SZ(ES30)ということになります。


純正油圧テンショナーの図

機構的には優れたシステムなのですが、問題は必ず油圧(オイル)が漏れることです。

漏れたオイルはタイベルを直撃して、更にベルトの寿命を縮ませるのが欠陥でした。

オイル漏れを修理するのは、ASSY(絶版)かシールKITを定期交換するしかありません。

シールKITはすでに純正品は廃盤で、社外品しか入手できません。

この社外品の品質に問題があるようで、交換しても直ぐに漏れ出すと言う症状が発覚したの
です 


漏れる箇所


問題のカップ(シール)

担当メカ曰く、収まりが甘いと訴えました。


供給されるシールKIT(高価!)

油圧テンショナー尊重派のDrはシールKITを定期交換路線を敷いておりましたが、ここに来て
悩みました 

過去の社外KITにしても、交換のインターバルが短くなってように思います。

それはASSY自体の劣化もあるでしょうし、ASSYは最早入手不可です。

そこでやむなく思い立ったのが・・

禁断のメカテンショナーコンバート


禁断の意味が理解できた方はかなりのエンスーです(笑)。


禁断のメカテンショナーとコンバート用のパーツ(非純正品)

一時、流行ったメカテンショナー交換ですが、本来はミスマッチでメーカーはもちろん認めて
おりません。

その理由は、本来タイベル自体とスプロケットもメカテン用にコンバートする必要があるから
です。(山の深さが異なる)

それを無理やりに、浅い山(飛びやすい)のタイベルのままメカテン交換するから、無理が
あるのです。

事実、メカテンの張りを誤ると、簡単にコマ飛びしますから。

以上の理由で、メカテン使用をしばし中断しておりましたが、ここに来てそうも言って
おられなくなりました。

自己弁護すると、使い方によればメカテンは使えなくも無いという、いささか曖昧な理由
です。

少なくとも、オイル漏れからは100%解放されるのは救われますし、張りを間違えなければ
コマ飛び回避出来ます。

コストもシールKITを定期交換(要タイベル脱着)することを思えば、むしろお財布に
優しいということになります。

コンバート自体の作業は、少々の加工と付加部品が必要です。


オイル穴を塞ぐのとスタッドボルト交換が必要

オイル栓は市販のイモビスと同じですが、ねじ込むためのタップ作業が必要となります。

スタッドボルトは段違い平行棒が必要です。


仮付けしたメカテンショナー  

このメカテンショナーは164FL後期以降、155V6では純正採用されました。

もちろんタイベルとスプロケットも変更されており、この組み合わせがbestで、オイル漏れ
からも解放されました。

それ以前のモデルではやむなく中途半端になり、油圧式にしてもメカ式にしても、
現状これがbestであるという手法がないのが悩ましいのです。

やや不本意ではあるものの、メカテンコンバートで元気に走ってる個体も多いのは事実
ですから、再路線変更したことをご報告させて頂きます。


      











コメント (5)
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