孤帆の遠影碧空に尽き

年に3回ほどアジアの国を中心に旅行、それが時間の流れに刻む印となっています。そんな私の思うこといろいろ。

南アジア 洪水で死者1900人

2007-08-09 10:46:40 | 災害

(写真は洪水被害が最も大きい地域のひとつ、インドのビハール州の様子。タイヤのチューブを使ったいかだのようです。 “flickr”より By biharnewspix)


【8月8日 AFP】
南アジア(インド、バングラデシュ、ネパール)を襲っている洪水被害による死者の数が、7日現在で約1900人に達した。決壊した川の水は引き始めたが、被災地では数百万人が飢餓に直面している。
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この南アジア地域では例年モンスーンが6月~9月にかけて洪水をもたらしますが、今年は異例の被害規模で特に北部と東部で大きな被害を受けています。
6月以降続く雨により過去数十年で最大規模の洪水が発生、現在報告されている死者はインドで1294人、バングラデシュで282人、ネパールで91人とされています。
また、3100万人が避難生活を余儀なくされているとも伝えられています。

被害が大きいのは、インドでは北部のウッタルプラデシュ州や東部のビハール州、北東部のアッサム州など。
国土の大部分がガンジス川・ブラマプトラ川などのデルタからなっているバングラデシュでは、国土の3分の1以上が浸水した2004年よりも状況が深刻だと言われています。
ネパールでもインドに隣接する地域で洪水・地滑りの被害が出ています。



(写真はインドのムンバイ 浸水した道路を歩いて帰宅する人々 “flickr”より By Sebastian fotos)


現地では救助隊や軍による救援活動が続けられていますが、洪水の影響で一部地域には物資の輸送ができない状態となっています。
また、ヘリコプターから投下された支援物資が濁流に飲み込まれることもあるようです。
このような事情で、被災地では数百万人が飢餓に直面していると伝えられています。
更に、今後伝染病の発生も危惧されています。

先月末の31日報道では「洪水による死者の数が100人を超えた」とされていたのですが、被害の実態が明らかにつれ、その被害規模の数字は一気に拡大しています。
最近は“異常気象”云々とういうニュースをよく見聞きしますが、「自然災害はいつでも、どこでも起きていたんじゃない?」という思いもあって、今回のニュースにも最初は「ああ、いつもの洪水のニュースね・・・」という感じでした。

恐らく今後の飢餓・病気などの犠牲者まで含めると膨大な数字になろうかと思われます。
国内であれば、この百分の一の被害でも大ニュースですが、インド、バングラデシュとなるとこれだけの被害が出てもお茶の間にニュースの1本も流れることはありません。
“命の重さ”というのは暮す場所で全く異なるものだということを感じずにはいられません。
犠牲者・家族の悲しみは変わらないのでしょうが。



(雨のバングラデシュ “flickr”より By pralaya)

続報はhttp://blog.goo.ne.jp/azianokaze/d/20070917
コメント
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