孤帆の遠影碧空に尽き

年に3回ほどアジアの国を中心に旅行、それが時間の流れに刻む印となっています。そんな私の思うこといろいろ。

トルコ  5月14日の大統領選挙 エルドアン大統領、野党統一候補にリードを許す苦戦

2023-04-27 23:37:10 | 中東情勢

(生放送の共同インタビューに応じていたエルドアン大統領(右)(25日、アンカラ)【4月27日 Bloomberg】 この後、エルドアン大統領の体調不良で放送事故状態に)

【“疲れを知らないタフな男”エルドアン氏も生放送中にダウン】
あと半月あまりと迫った5月14日は、国際的に注目される二つの選挙が行われます。

ひとつはタイの総選挙。
こちらは海外逃亡中のタクシン元首相の次女ペートンタン氏が前面に立って牽引する最大野党「タイ貢献党」が政権奪還できるかが焦点。

タクシン元首相支持勢力の厚い基盤、ペートンタン氏の人気、親軍政党が分裂選挙になっていることから、「タイ貢献党」が第1党になるのは間違いないですが、上院を親軍派が占めるという政治体制にあって、上下院合わせて行われる首相指名選挙で勝利できるほどの“地滑り的圧勝”となるかどうかが注目されます。

選挙結果次第では、いろんな組み合わせの政党間の連携も模索される状況です。

5月14日に行われるもう一つの選挙が、トルコの大統領選挙と議会選挙。
こちらは、エルドアン大統領の再選がなるかどうか・・・。

野党統一候補クルチダルオール氏との厳しい戦いとなっている選挙直前になって、思いがけないアクシデントも。

****トルコ大統領26、27両日のイベント中止-体調不良でTV出演中断の後****
トルコのエルドアン大統領は26日、投開票まで1カ月を切った大統領選挙の関連イベントを3つ中止した。前日夜に行われたテレビインタビューの最中には体調不良に見舞われ、放送が数分間中断。同氏はウイルス性胃腸炎だと説明していた。

また、事情に詳しいトルコ高官が匿名を条件に語ったところでは、大統領は27日に予定されていた地中海沿岸の都市メルスィン訪問を取りやめ、オンラインでのイベント参加に切り替えることにした。大統領府はコメントを控えた。

最高権力者となってからの20年間、エルドアン氏(69)は疲れを知らないタフな男としての評価を築き、予定を中止することはほとんどなかった。それだけに、生放送のインタビュー中という公の場での突然の事態に視聴者は衝撃を受けた。

放送中断直前にカメラはエルドアン氏を捉えず、質問者の方を映していたが、同じ部屋にいた人が「なんと言うことだ」と心配して叫ぶ声をマイクが拾っていた。

エルドアン氏は2003年に権力を掌握して以来、最も厳しい選挙を闘っている。トルコ市民が生活費のやりくりの面で、過去20年間で最悪の危機に苦しむ中、野党6党はエルドアン氏を権力の座から引きずり下ろそうと共闘している。
野党連合は5月14日に行われる大統領選挙の統一候補として、共和人民党(CHP)のクルチダルオール党首(74)を選んだ。クルチダルオール氏はエルドアン氏の速やかな回復を祈ると、ツイッターに投稿した。【4月27日 Bloomberg】
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【接戦ながら僅かに野党統一候補がリードする選挙戦の展開】
“今回の選挙にかけるエルドアン氏の意気込みは半端ではない。2023年10月29日はトルコ共和国建国100周年となる記念日であり、この時に大統領職に就いていることがエルドアン氏の悲願である。”【4月26日 今井宏平氏 Foresight】とのことですが、選挙戦は野党統一候補が支持率でリードする展開となっています。

****接戦予想のトルコ大統領選まで1カ月 エルドアン長期政権のカギを握るクルド票、地震対応には批判も****
5月14日投票のトルコ大統領選まで1カ月を切った。4人が立候補しているが、イスラム系与党「公正発展党(AKP)」を率いるエルドアン大統領(69)と、野党6党の統一候補で中道左派「共和人民党(CHP)」党首のクルチダルオール氏(74)の事実上の一騎打ちの構図。世論調査では、わずかにクルチダルオール氏リードだが、接戦が予想される。同時に議会選(定数600)も行われる。

「災害による傷を完全に癒やす」。エルドアン氏は首都アンカラで11日、2月の大地震からの復興などに焦点を当てた23項目のマニフェスト(政権公約)を発表し、被災地に住宅65万戸を新設すると約束。3月末の選挙戦初日には被災地の南部ガジアンテプで演説し、被災者に寄り添う姿勢を強調した。

野党6党は20年にわたるエルドアン長期政権の打倒を掲げる。クルチダルオール氏はソーシャルメディアなどを駆使して選挙戦を展開し、政府の経済施策や震災対応などを批判。若者層への支持拡大を狙う。

主な争点の一つが経済危機対策だ。トルコ統計機構によると、政権は外資を呼び込むなどの目的で、2021年に大幅な政策金利の引き下げを行い、22年の年間インフレ率は64.27%と深刻化。失業率や生活費の高騰も国民を苦しめている。

世論調査会社メトロポール社によると、今月の調査で、42.6%がクルチダルオール氏に投票すると答え、エルドアン氏の41.1%を上回った。

巻き返しを図るエルドアン氏は、失業補償の拡充や公務員給与の増額、低所得者層への補助拡大などの施策を次々に打ち出している。だが、メトロポールによると、同氏の支持率は1月の45.9%から下落している。

選挙のカギを握るとされるのは、国内に1000万人以上いるクルド人の票だ。被災地11県に約1400万人が居住し、約半数の県でクルド人が過半数を占める。被災地への初動対応の遅さや、建物倒壊を招いた耐震基準の甘さに対し、クルド人の政府批判が集中している。

クルド系政党「国民民主主義党(HDP)」のイブレン・チェビキ氏は本紙の取材に、「エルドアン氏へ反対票を投じるクルド人は多いのではないか。今回の選挙ではクルド票が結果を左右しうる」と話している。【4月16日 東京】
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接戦のなかで、僅かながらリードを許している・・・普通の人間なら“胃が痛くなっても”当然の状況ですが、“疲れを知らないタフな男”エルドアン大統領もさすがに・・・というところでしょうか。(インフルエンザによるウイルス性胃腸炎とのことです)

【苦戦の原因 経済失政によるインフレ、巨大地震被害への責任】
エルドアン大統領はこれまでも接戦を勝ち抜いてきました。
2014年の大統領選挙の得票率は51.79%、圧倒的優勢と言われていた2018年大統領選挙の得票率も52.59%にすぎませんでした。相手はいずれも最大野党の共和人民党(CHP)の候補。

政権側がメディアを支配していますので、これから投票日にむけてエルドアン陣営はメディアを動員した攻勢をかけていくと思われます。バラマキ政策も。

そうしたことで、下記記事表題の“赤信号”はやや言いすぎかも。“黄色信号”といったところでしょうか。

長期政権のエルドアン大統領が苦戦しているのは、何と言ってもインフレが進行して市民生活が困窮していること、それに対し有効な対策をとってこなかった(経済学的には全く逆の対応をしてきた)ことです。

それに加えて、上記記事にもあるように地震対策への国民の不満も。

****トルコのエルドアン氏、5月の大統領選に赤信号****
トルコでは5月14日に大統領選と議会選挙が実施される。2003年に首相に就任して以来、選挙に連戦連勝して20年以上にわたってトップの座にあるエルドアン大統領にとって、もっとも試練に満ちた選挙になりそうである。

エルドアン大統領は首相として10年在任した後、2013年に憲法を改正してトルコの政治を専制大統領制に変更、自ら首相を退いて大統領に就任した。しかし、その長年の専制政治に対する反発が次第に強まり、民主政治の復活に対する期待が高まってきていた。  

さらにエルドアン氏が選挙で強みを発揮してきた最大の理由であったトルコの経済発展、人々の暮らし向きの向上がピタリと止まってしまった。それどころか、80%にも達した超インフレに直面して大衆の「生活苦」にあえぐ怨嗟の声が高まっている。  

追い打ちとなったのは、2月のトルコ大地震での救援活動の不手際、復興支援の立ち遅れも支持率低下につながっている。  

経済面では22年には一時前年比85%に達して現在でも50%を越えるインフレ高騰に政治への批判が高まっている。経常収支は既往最高の赤字を更新しており、トルコリラも昨年3月から1年間で60%も下落している。  

中央銀行はこういう時には本来インフレ抑制と国際収支赤字の縮小を狙って金利水準を引き上げるのが普通だ。しかし、トルコではエルドアン大統領が「利上げはインフレを高進させる」という独特の哲学から中央銀行総裁を何人も更迭して利下げをのむ総裁に代えた。  

いまでは政策金利は20%台から8.5%にまで引き下げられている。最近の大地震からの復興を支えるためにも低金利が必要とのスタンスも加わった。

しかし、これではインフレの高進が止まらないのも当然だ。なによりも実質所得の大幅低下にあえぐ一般国民の「生活苦」がエルドアン批判に直結している。  

大地震に対する対応のまずさも批判の対象だ。2月6日にトルコ南東部でマグニチュード7を越える大地震が2回発生、多くの建物が崩壊して隣国シリアと併せて5万5千人の死者を出している。  

エルドアン大統領は「救助が遅れたのは余震や悪天候のせい」と理解を求めているが、国民の批判は強い。さらには土建業者を支持基盤とするエルドアンが耐震構造の弱いビルの建築を許してきたと野党からの批判も募っている。  

(中略)エルドアン氏は2018年6月に大統領として再任されて今年6月で任期5年を迎える。政権が長期に及ぶとともに、汚職腐敗やクロニズムが蔓延して政界のごく少数のトップ層が大きな富を得て君臨する一方で、何百万人のトルコ国民は貧困にあえぐ生活を強いられてきた、との批判も根強い。  

これに対して野党は長年エルドアン氏の独裁を許してきた。現状でも、一院制議会(600議席)で、エルドアン氏率いる公正発展党(AKP)が286議席とシェア43%、連合する民族主義者行動党(MHP)と合わせて与党連合が54%を占める。

野党は最大野党の共和人民党(CHP)が134議席、シェア23%でその他を合わせた野党連合でシェア34%となっている。  

しかし、野党の主要6党が漸く結束を示してエルドアン打倒の声を上げるに至った。すなわち、最大野党である共和人民党(CHP)の党首であるクチダルオール党首(74歳)が大統領選における野党6党の共通候補となった。

クチダルオール氏は大統領に当選すれば、エルドアン氏が専制色を強めた大統領制を憲法改正によって民主的な大統領制に戻すことを公約している。  

なお、野党6党とは、共和人民党(CHP)のほか、優良党(IYI)、至福党(SP)、民主党(DP)、さらに2019年7月に与党AKPを離党した国際的にも有名な政策マンであるババジャン元副首相が率いる民主主義社会党(DEVA)、2019年9月にやはりAKPを離脱したダウトオール元首相が率いる未来党をさす。  

エルドアン大統領は「トルコの田中角栄」と称されるほど、大衆人気が高かったものの、長年の専制政治に対する反感と何よりも経済の悪化が響いて2021年8月以降、不支持が支持を10~15%ほど上回る不人気が続いた。

いったん、同年11月には支持・不支持が拮抗したものの、大地震への対応のまずさもあって再び不支持が支持を上回った。  

エルドアン氏も選挙戦前には恒例となっている公務員給与や年金支給額の引き上げなどの「実利」をばらまき劣勢挽回に躍起となっている。両者が第一回投票で過半数を得られなければ、5月28日に第二回目の投票が行われる。 
 
クチダルオール大統領候補が率いるCHPは人気の高いイスタンブールのイマモール市長とアンカラのヤバシュ市長を副大統領候補に充てることで得票アップを狙っている。

ただそれ以上に重要なのは野党6党共闘には加わっていないものの、親クルドで野党第二党の人民民主党(HDP)が大統領選で野党統一候補のクチダルオール氏に票を投じてくれるかどうかだ。  

エルドアン政権は2015年にクルド人武装勢力(PKK)との和平協定が瓦解して以来、クルド人の弾圧を繰り返してきた。政府軍と完全自治を求める武装勢力の衝突で4万人におよぶ犠牲者が出ている。  

HDPでは、クルド人を圧迫してきたエルドアン氏の圧政を打倒する好機としてクチダルオール氏に票を投じる方針を打ち出そうとしている。HDPの支持率は12%と高く人口8500万人を擁するクルド人勢力を代表する政党である。ただ、クチダルオール氏支援にまわれば党勢が弱まるため、自党候補を担ぐべきだという反対論も根強い。  

トルコの特殊事情としてトルコ独立の英雄であるアタテュルクが定めた宗教色を政治に持ち込まないという建前がある。クチダルオール氏率いるCHPはアタテュルクが創設した非宗教色の強いいわゆる「世俗派」の代表である。 

これに対してエルドアン氏が率いるAKPはイスラム穏健派で女性のスカーフ着用に対する保守的な考え方に賛同する有権者が多い。

最後の瞬間には保守的な土地柄である地方では、宗教的な要因が失政の追求を凌駕してエルドアン支持に投票が流れる公算もある、と指摘されている。現に足元ではエルドアン氏の支持率がアナトリア地方など地方で上昇しており、選挙戦は予断を許さなくなってきた。  

トルコの議会選挙、大統領選に世界の注目が集まるのは、ここでエルドアン氏が勝利すればエルドアンの専制政治が5年後の2028年まで続くことになり(首相就任以来四半世紀に亘ってエルドアン支配が続くことになる)、人権弾圧がますます強まるとみられることだ。  

さらに同じ専制主義国家であるロシア、中国、サウジアラビアがエルドアン氏の政治活動を外交面ならびに金銭面も含めて陰に陽に支援している。グローバルには西側陣営対専制国家体制の対決ともいえる。

5月14日の大統領選、議会選挙はトルコの運命だけでなく、トルコが国境を越えて外交、軍事面でどういう対応をするか、さらには世界の民主主義への将来にも影響を及ぼすことになる。【4月24日 俵一郎氏 (国際金融専門家) NEWS SOCRA】
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エルドアン氏が率いる与党公正発展党(AKP)は、物価上昇率を1桁台に下げ、成長を上向かせることを選挙公約の目玉として掲げています。

しかし、もしエルドアン氏が勝利して“経済学の理論に反するような低金利政策”経済学の理論に反するような続く場合、トルコリラは大幅安となることも予測されています。

****トルコリラ、5月大統領・議会選後に急落も=JPモルガン****
JPモルガンのアナリストチームは、トルコで5月14日に行われる大統領・議会選挙について、結果を受けて現行の非伝統的経済政策にわずかな変更しか期待できないと見なされた場合、トルコリラが現在の1ドル=約19リラから30リラ近くに急落する可能性があると予想した。(後略)【4月17日 ロイター】
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です。

なお、エルドアン大統領が“経済学の理論に反するような低金利政策”に固執するのは、低金利による投資・成長重視(その利益はエルドアン氏と関係が深い取り巻き層に・・・という話も)ということだけでなく、イスラム教の聖典コーランが金利を取ることを禁止していることがイスラム主義者のエルドアン氏に影響したとも言われています。


地震被害の問題では、“エルドアン氏は多くの建物が崩れたのは違法建築が原因として、建設業者に責任を転嫁する姿勢をみせている。だが世論調査会社「メトロポール」が2月に実施した調査では、地震被害について責任があるのは「政府」と答えた人が34・4%で最多となり、「建設業者」と答えた人は26・9%にとどまった。”【4月14日 毎日】と、エルドアン大統領には分が悪いようです。

【勝敗を決するクルド人票の行方】
選挙戦はクルド人票の行方が勝敗を決するというのが大方の見方ですが、エルドアン政権のクルド人勢力への圧力を強めています。

****「テロ関与」で110人拘束=選挙控えクルド人記者ら―トルコ****
トルコ警察は25日、南東部ディヤルバクルなど21県で一斉取り締まりを行い、当局がテロ集団と見なす反政府武装組織クルド労働者党(PKK)の活動に「関与した疑い」で計110人の身柄を拘束した。現地メディアが伝えた。この中には国内少数派クルド人の記者や法律家らが含まれているという。

トルコでは5月14日、大統領・議会選挙が予定されている。野党のクルド系政党の議員はツイッターで、エルドアン政権が「(選挙で)権力を失うことを恐れ、改めて拘束作戦を行った」と主張した。【4月25日 時事】 
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こうした強硬な姿勢はクルド人の離反を強めるのでは・・・とも思われますが、ただ、クルド人一般とPKKなど過激派はまた別物ということもありますので。その影響はよくわかりません。

以前の話で言えば、エルドアン氏はクルド人への融和政策を行い、エルドアン・公正発展党にとってクルド人は「票田」でもありました。ただ、近年はクルド系政党・人民民主党(HDP)が台頭していますので、また事情が違うかも。

3月末段階の報道ではHDPは独自候補を擁立しない方針を表明し、“HDPのペルビン・ブルダン共同党首はクルチダルオール氏支持を明言しなかったが、元共同党首で16年から投獄されているセラハティン・デミルタシュ氏はクルチダルオール氏を応援する姿勢を示している。”【3月23日 ロイター】ということで、野党統一候補のクチダルオール氏に有利な展開とされています。

エルドアン政権は、テロ組織とみなす反政府武装組織のクルド労働者党(PKK)とHDPがつながっていると主張して活動禁止を求めており、トルコの憲法裁判所は、検察庁からのHDPの解党の申し立てについて現在審議中です。

【選挙結果は国際政治にも大きな影響】
エルドアン大統領は、良くも悪くも、国際政治でその存在感をアピールしてきました。
ウクライナ穀物輸出での仲介、シリアにおける反体制派支援とクルド人勢力への軍事作戦、難民の欧州流入問題でのEUとの関係、スウェーデンのNATO加盟への反対・・・等々。

仮にエルドアン退陣となると、そうした国際面への影響は小さくないでしょう。

国内的には、イスラム主義強化・強権支配的な政治の流れは停止すると思われますが、ただ、野党統一候補のクチダルオール氏は6党の“反エルドアン”連携の上に立っていますので、勝利後の連携維持はなかなか難しいのでは・・・というのは常識的な見方でしょう。(イスラエルの“反ネタニヤフ”連合とおなじような感じか)
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