麿君は対人恐怖症である。
人が家に入って来ると必ず姿を隠してしまう。客人が帰ってから姿を現す。そして玄関に行き匂いを嗅いで「今のは誰だ?」と思索するのである。
たまに顔を見せる私の実家の家族や妻の友人などが来ても一旦は隠れる。
しかし例外がある。息子達である。
上の息子は100キロ近い巨漢である。彼がドスンドスンと入って来ても、まったく逃げない。息子は、たまに見る麿君が可愛いものだから何かと捕まえては抱っこしたがる。しかしそれにも応じる。
下の息子は大排気量のオートバイで帰省することがある。家の前で大きな音でドドーンドドーンと鳴ってヘルメットのまま玄関に入ってきても逃げない。
「マーロ君」と息子が言うと「ニャー」と答えるのである。
いつも神経質なほど他人を警戒する麿君なのだが息子たちには別なのだ。
息子たちは半年に一度帰省するかどうかで、めったに顔を合わせないのに。
以前「カイザー」という名のミニチュアシュナウザー犬を飼っていた。16歳で昇天した。
麿君は、その犬の再来ではないかと思ってしまうことが時々ある。
4人が自分の家族であると認めていること
敷いてある布団を踏まずに、その脇を歩く
私の膝で眠るのが好き
我々の顔の表情をよく読み取る
生まれ変わりなど全く信じちゃいないが、それでも「もしかして」と思わされることがある。
「ねぇ、麿君。ひょっとして麿君はカイザーなの?」
と聞いてみることがある。
しかし知らん顔をしている。
彼は口が堅い。
人が家に入って来ると必ず姿を隠してしまう。客人が帰ってから姿を現す。そして玄関に行き匂いを嗅いで「今のは誰だ?」と思索するのである。
たまに顔を見せる私の実家の家族や妻の友人などが来ても一旦は隠れる。
しかし例外がある。息子達である。
上の息子は100キロ近い巨漢である。彼がドスンドスンと入って来ても、まったく逃げない。息子は、たまに見る麿君が可愛いものだから何かと捕まえては抱っこしたがる。しかしそれにも応じる。
下の息子は大排気量のオートバイで帰省することがある。家の前で大きな音でドドーンドドーンと鳴ってヘルメットのまま玄関に入ってきても逃げない。
「マーロ君」と息子が言うと「ニャー」と答えるのである。
いつも神経質なほど他人を警戒する麿君なのだが息子たちには別なのだ。
息子たちは半年に一度帰省するかどうかで、めったに顔を合わせないのに。
以前「カイザー」という名のミニチュアシュナウザー犬を飼っていた。16歳で昇天した。
麿君は、その犬の再来ではないかと思ってしまうことが時々ある。
4人が自分の家族であると認めていること
敷いてある布団を踏まずに、その脇を歩く
私の膝で眠るのが好き
我々の顔の表情をよく読み取る
生まれ変わりなど全く信じちゃいないが、それでも「もしかして」と思わされることがある。
「ねぇ、麿君。ひょっとして麿君はカイザーなの?」
と聞いてみることがある。
しかし知らん顔をしている。
彼は口が堅い。