家訓は「遊」

幸せの瞬間を見逃さない今昔事件簿

牛の鈴音

2010-03-25 08:42:39 | Weblog
これが妻と見た映画は1本目だ。

つまり驚いたことに二人で映画館に行ったのは初めてだ。


韓国映画 題名 牛の鈴音 워낭소리


健気に働く老夫婦と老牛。

懸命な姿は人も動物も美しいものだ。

大地にへばり付いて自然を相手に格闘する。

敵対するのは老化現象。

老夫婦も老牛も歩くのもたいへんなほど身体が痛んでいる。

「現実を直視して、それに合わせろ」という老婆。

機械を入れて農薬を使えと愚痴を交えて願う。

だが非効率を貫きたい爺さんは「楽をしようと思うな」とたしなめる。

文明の中に取り残された牛車に揺られてうたた寝する爺さん。

人が老化を防げないように誰も時代の流れを止めることは出来ない。

立ち上がることすら出来なくなった牛の鼻に通っている輪を鎌で切り外した。

まさしく最期まで働き通した。

「休むのはあの世に行ってから」という爺さんの言葉通りの生涯を終えた老牛。

亡き牛の鈴を持って呆然と木に寄りかかる爺さんの姿。

彼にも休みが近づいていることを予感させて映画は終わった。




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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (山水)
2010-03-25 10:32:56
映画館デビューしましたか うたかたさん専門分野の韓国映画ですね
よさそうな内容ですがマニアックで田舎では上映がなさそうな映画でしょうか
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Unknown (板橋区民)
2010-03-25 17:01:47
2人で映画を見に行くのが初めてだという事実に若干の驚きを覚えました。
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山水様 (無職無収)
2010-03-26 08:23:01
上映する映画館は少ないようです。
身勝手な男。
愚痴っぽい女。
健気に働く家畜。
どの国も同じようです。
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板橋区民様 (無職無収)
2010-03-26 08:26:17
私も驚きました。
定番なことをしていなかった。
無口な父に愚痴を聞かせる母親。
妻は自分の育った家庭を思い出して泣いていました。
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