第149回(2013年上半期)直木賞受賞作、桜木紫乃著 「 ホテル ローヤル 」 を一気読みしました。 大衆文学作品に送られる直木賞ですから、私めにでも一気読みが出来たましたです。
この「ホテルローヤル」は北国(北海道)のラブホテルを舞台に、訪れる客や経営者の家族など、疲弊した地方の町でつつましい毎日を送る人間の切実さや悲しみを丁寧に描いた7編からなる連作短編集です。
帯の裏側には、本文にも使われている「体を使って遊ばなきゃいけないときがある」という、いささか過激な文言が使われていますが、ラブホが舞台ですから、そういう文言も生きてくるような場面がありますが、ラブホは単なる舞台装置であって、単にHだけのエロい話ではなく、あくまでも主役は人間が生きていく心の姿です。 だからこそ、読者の心に訴えてくるものがあり、直木賞につながったのだと思います。 まぁ お勧めできる一冊です。
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桜木 紫乃 著。
集英社発行。 2013年1月10日第1刷発行。 192頁。
定価(本体1,400円+税)=1,470円。
ところで、2009年~2010年頃、紅葉や黄葉の撮影旅行におっ家内と一緒に車で何回か東北に出かけました(→ 例えば こちら と こちら )が、その時の出たとこ勝負のラブホ泊りを思い出しました。 60歳過ぎてのラブホ泊りでしたが、悪くはなかった(いや、それなりに良かった)ですよ! (ふふふ)