第2981回などでその活躍を期待していたホンダの薄膜太陽電池が日本市場の冷え込みに苦戦しているようです。
FujiSankei Business i. 2008/3/1
ホンダ、産業・業務用に参入 住宅向け低迷 太陽電池フル生産へ
ホンダは29日、昨年10月に参入した太陽電池事業で、現在の一般住宅向けに加え、今春から企業や官公庁などの大口顧客向け製品の生産・販売を始めることを明らかにした。2005年度に国の補助金制度が打ち切られて以降、国内の住宅向け太陽電池の需要は伸び悩んでいるが、一方で地球温暖化防止のための二酸化炭素(CO2)排出量の削減が課題となっている産業・業務用は堅調に推移している。ホンダは販路拡大により、早期のフル生産を目指す。
太陽電池事業を手がけるのはホンダの全額出資子会社の「ホンダソルテック」(熊本県大津町)。同社の太陽電池は材料に主流のシリコンを使わず、銅やインジウムなどの金属化合物を使用しているのが特徴。
太陽光をどれだけ電気エネルギーに変換したかを示す「変換効率」は11%とシリコン系より数%低いが、世界的に品薄のシリコンに比べ安定的に調達でき、生産コストも低減できる。施工費を含む価格は一般住宅向けで200万円弱と安いのが売り物だ。
現在、同社が販売する住宅向け太陽電池は発電能力が3キロワットの比較的小さいが、「次のターゲット」(数佐明男社長)と位置付ける大口顧客向けに、さらに発電能力の大きなシステムの開発に取り組んでいる。
すでに10キロワット以上のシステムの商品化にめどをつけており、今春から学校や病院、小規模商店向けの販売に乗り出す。さらに100~200キロワットのシステムも開発中で、早ければ来年度中に工場など大規模施設向けの販売も始める方針。
こうした販路拡大により、年2万7500キロワットの生産能力を年内にもフル稼働させたい考え。将来的には欧州など海外での事業展開も検討する。
06年度の住宅用太陽電池の新規導入は6万2500件と初めて前年度を下回った。補助金打ち切りに加え、改正建築基準法の影響もあり、「当初は10万件程度とみていた07年度の市場規模が5万件くらいに落ち込む」(数佐社長)との誤算に見舞われており、大口への参入で巻き返しを狙う。
やはり日本の住宅用太陽電池は冷え込んでいるようですね。ここまで具体的な数字は今まで見つけることができませんでしたが、これを見ると想像以上に冷え込んでいると言ってよさそうです。
第3088回でわが香川の低迷を身近に感じたところですが、やはりその冷え込みは全国的なものだったようです。
しかし日本の政府の無策はもう取り返しのつかないところまで来ているのかもしれません。折角頑張っている民間企業の足を引っ張ってどうするのでしょう。
それでも、メーカーは世界で儲けていくのでしょうが、余りにも勿体無いですね。
ああ、腹が立つ!