日頃、何の意識も無く当たり前だと思っていることでも、いざそれを説明しようとしたり絵にかいたりすることはまずできません。これは漢字は読めても書けないことにも通じるのかもしれません。つまりは、それだけ注意深くその対象物を観察していないだけのことだと思われます。
そんな一つに、ツバキと山茶花があります。これがツバキでこれが山茶花だと漠然と区別はつくつもりだったのですが、いざその違いを言葉にしようとすると何にも出てきません。つまりは見た目の雰囲気だけで区別していただけのようです。
そこで、サーチしてみました。沢山ありました。
原体験コラム より
A12 サザンカは秋咲きで、花は平開、花びらは一枚ずつ散り、若い枝葉・子房・実などに一面粗毛があります。ツバキ(ヤブツバキ)は春咲き、花は筒状で一緒に散る、全体に無毛などのの特徴があるので区別できます。
サザンカ、ツバキ、チャなどはみな近縁種なので交雑品種がつくれるほどです。種とは何か?は難しい問題ですが交雑してその子に生殖能力があったら同種とするといった、マイヤーの考え方もありますのでごく近い仲間だといえます。サザンカとツバキの雑種にハルサザンカがあります。サザンカの野生種の花は白色ですが多くの品種があり、花の形も色もいろいろです。若い枝葉、子房、実に多数の粗毛があるのが特徴です。秋咲きで花は平らに開き花びらは一枚一枚ばらばらに散ります。これに対し、ツバキは春咲きで、花は筒状で花弁の基部が癒着しています。このため、散るときは花冠ごと散るので首が落ちることを連想し、武家の屋敷には敬遠されていました。そこで、チリツバキという品種ができたほどです。日本ではサザンカに山茶花という漢字を与えていますが山茶は中国ではツバキをさします。椿は国字で、サザンカの漢名は茶梅です。
サザンカとツバキの簡単な見分け方は、色々言われているのですが、両者の雑種も存在するので、一概に言い切れないのが実情です。
【よく言われている見分け方】
・サザンカは、秋~冬にかけて花を咲かせる。ツバキは、初春に花を咲かせる。
・サザンカは、花びらがばらばらになって散る。ツバキの花は花ごと落ちる。
・サザンカの葉柄や若枝などには毛が生えているが、ツバキには毛が生えていない。
・サザンカの葉にはぎざぎざが目立つ。ツバキの葉にはぎざぎざがない。
- 葉の違い:太陽に透かすと、葉脈が白いのがツバキで、黒いのがサザンカだそうです。
- ・・・上記がよく言われる一般的な見分け方ですが、例外が、結構あるようで
花びらがばらばらに散ると花ごと落ちるのが分かり易そうです。そういえば、坂出の体育館にも山茶花と私が思っている木があるのですが、花びらはばらばらに落ちています。毎日花びらを掃除しているので間違いなさそうです。
それにしても、物事を如何にいい加減に見ているかを思い知らされます。晩年絵を描いていた本田宗一郎さんが対象物をよく観察するというようなことを言っていたのを思い出しました。
観察眼を身につけるためには案外絵を描くのも良いかも知れませんね。その対象物を見ないで正確に描けるものなんて私には一つも無いように思えます。漢字も同じでしょうね。
如何にアバウトで生きていることか!