団塊の世代のつぶやき

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薄膜太陽電池

2008年08月15日 | 太陽光発電

  第3225回第3230回で薄膜太陽電池の時代が来るのでしょうかと書きましたが、又しても薄膜の話題です。

 日刊工業新聞より

  青山学院大、カドミウムフリーで折り曲げ可能な太陽電池を開発

 青山学院大学の中田時夫教授らは有害物質のカドミウムを含まない折り曲げ可能な薄膜太陽電池を世界で初めて開発した。銅、インジウム、ガリウム、セレンを使うCIGS太陽電池で、光を電気に変える実効変換効率はフレキシブル型で過去最高の17・7%に達した。シリコン製太陽電池に比べ低コストで環境負荷のないフレキシブルCIGS太陽電池の実用化が視野に入ってきた。

 9月1日からスペインのバレンシアで開かれる「第23回欧州太陽光発電国際会議」で発表する。

 開発したCIGS太陽電池はチタン薄膜の基板上に約1マイクロメートルのモリブデン電極を付け約2マイクロメートルのCIGS薄膜、バッファー層、透明導電膜、反射防止膜を積層した構造。

 通常、CIGS光吸収層の上に堆積するバッファー層には硫化カドミウムを用いる。中田教授らはこのバッファー層に、溶液中で成長させた硫化亜鉛系材料を使った。(掲載日 20080807日)

  こうなると結晶シリコン型の太陽電池はもう終わりなのかと思ってしまいますが、そうでもないようです。

  日刊工業新聞より

  三菱電機、太陽電池で新ライン-長野・飯田工場に導入

 三菱電機は現在主流の多結晶シリコン型太陽電池で、業界最高の電力変換効率を実現する生産設備を2010年度に導入する。新しいセル構造を形成するレーザー装置の内製化にめどをつけた。同社は今後、生産規模は追わず変換効率など性能を重視した戦略をとる。太陽電池産業は市場の急成長に伴い、薄膜型などで新規参入する企業が相次いでいる。国内勢ではシャープが世界シェア首位奪還を目指し大型投資に動いている。今後、メーカーの戦略は「規模追求」と「技術志向」の二手に分かれそうだ。

 三菱電機はまず飯田工場(長野県飯田市)に年産数十メガワットの設備を導入、軌道に乗り次第、ラインをすべて入れ替える。初期投資額は今後詰める。同社は2012年に生産能力を年500メガワット(現在年150メガワット)とする目標を掲げており、高効率化設備の導入を急ぐ。

 新設備で製造する太陽電池の変換効率は18・6%。(掲載日 20080807日)

  サンヨーも頑張っているようです。

  EDリサーチ社より 200886

三洋電機、太陽電池モジュール化工場の滋賀工場が稼働

 三洋電機は0885日、滋賀事業所(滋賀県大津市瀬田)に建設を進めていたHIT太陽電池のモジュール化工場「ソーラー事業部 滋賀工場」が完成し、稼働を開始した、と発表した。滋賀工場は当初40MWの生産能力で立ち上げるが、今後、市場動向にあわせて生産能力の拡大を検討する。三洋電機はHIT太陽電池セルの生産を二色の浜工場(大阪府貝塚市)、島根三洋電機(島根県雲南市)2拠点で行い、モジュール化は国内2拠点(二色の浜工場、東京製作所)、海外2拠点(ハンガリー工場、メキシコ・モンテレー工場)にて行っている。今回、モジュール化工場の主要拠点として滋賀工場を新規に立ち上げることで、今後拡大が期待される国内市場向けとして対応していく。…以下略

 URLhttp://www.sanyo.co.jp/koho/hypertext4/0808news-j/0805-1.html

  メーカーがこうやって結晶式の増設を決めていると言うことはまだまだ結晶式が薄膜式に淘汰されると言うことはないのじゃないでしょうか。それに、薄膜式の増産がそれ程急激に進むとも思えないので当分は結晶式に頑張って貰わないと太陽光発電の市場自体がジリ貧になってしまいそうで心配です。

果たしてどう動くのでしょうか!