団塊の世代のつぶやき

誇れる日本を取り戻そう

派遣制度

2008年08月25日 | 非正規・派遣

  第3235回などで何度も取り上げた派遣制度が日本の国を悪くしているのは間違いないところですが、追い討ちをかけるようなニュースがありました。

   毎日jpより

  派遣労働者:労災が3年で9倍 危険な業務裏付け…厚労省

 07年に労災で被災した派遣労働者(休業4日以上の死傷者数)は5885人(うち死者36人)に上り、製造業への派遣が解禁された04年に比べ約9倍に増加したことが20日、厚生労働省のまとめで分かった。厚労省が派遣労働者の労災件数を集計し明らかにしたのは初めて。日雇い派遣などの派遣労働者が十分な安全教育を受けないまま危険な業務に従事させられていることを裏付け、労働者派遣法改正の議論にも影響を与えそうだ。

 まとめによると、被災者数は04年の667人から年々増加。労働者全体の被災者数は04年が13万2248人、07年も13万1478人で派遣労働だけ被災者が急増している。派遣労働者数は04年の227万人から07年には321万人に増えたが、労災件数の伸びはそれを大きく上回っている。

 業種別では、製造業が2703人で最多。▽運輸交通316人▽商業308人▽貨物取り扱い127人--と続く。特に日雇い派遣が多いとされる貨物取り扱いや運輸交通での増加が目立つ。

 年代別では、30代が29%、20代が26・9%で、20~30代で過半数を占める。経験の少ない若年者が被災する例が多いとみられる。

 死亡労災では、「粉砕機の運転を停止せずに清掃して巻き込まれた」(食品製造)、「ドリルで穴あけ作業中につなぎが巻き込まれた」(機械機具製造)など安全教育の不十分さが原因とみられるケースがあった。

 派遣法を巡っては、秋の通常国会へ向けて厚労省が改正案の検討を進めている。日雇い派遣は原則禁止の方向だが、経営側からは「ニーズがあり一律禁止はなじまない」との意見が出され、禁止を求める労働側と対立している。

 派遣労働者が加入する労働組合「派遣ユニオン」の関根秀一郎書記長は「日雇い派遣など派遣先が雇用に責任を持たない登録型派遣では、安全教育がどうしてもおろそかになる。組合には労災隠しの相談も数多く、この数字さえ氷山の一角と見ている。きちんとした法的規制が必要だ」と指摘している。【東海林智】

  こんなニュースを読むと本当に腹が立ちます。企業は自分達の繁栄のために若者の未来を取り上げて良いのでしょうか。こんな国に未来があるとは思えません。極論を言えば人件費を削るために派遣を利用しなければ成り立たないような企業は市場から退場すべきです。経営者の人たちは心が痛まないのでしょうか。

   その労災が多い業種は私にとっては意外でした。

  21日読売新聞より

  ・・・略製造業の中で、労災による死傷者が最も多かったのは、スーパーの惣菜やコンビニ弁当を作るために1日中工場をフル稼働している食品製造業だった。製造業全体の2割を超えた。・・・以下略

 大阪での単身赴任時代には私もお世話になった惣菜などの製造の裏でこんな悲劇が増えているとはちょっとショックでした。

   便利さにかまけてどんな原料が使われているかも分からないものを安易に利用しているのは我々消費者なのですから責任の一旦もあるのじゃないでしょうか。
  家で手間をかけて食事を作ることをしないで弁当や惣菜で間に合わせそのお金を稼ぐためにパートで働くお母さん達という図は何とも皮肉な話です。

 収入は主人の働きだけにして、共働きをやめ、お母さんは家庭で近くで取れる素材で食事を作るという昔ながらの日本の家庭を取り戻すことが必要です。
  お母さんのパートや派遣を使わなければ成り立たない産業はなくして、家族の働き手である主人の給料で一家が充分生活できるような社会を作り直していく必要があるのじゃないでしょうか。

今更無理なのか!