16日にマネーゲームについてトッテンさんの説を取り上げさせてもらいましたが、櫻井よしこさんも良い説を取り上げていました。
…略
健全な経済に自信を持て
日本初の独立系投資信託会社、さわかみ投信を設立した澤上篤人氏は語る。
「金融は、世界経済の拡大発展を下支えするためのものであるはずです。けれど、それが、金融プレーヤーのための巨額の利益創出のゲームになり果てています。金融派生商品(デリバティブ)の取引高は、07年12月末、国際決済銀行(BIS)統計で596兆ドル、6京3,772兆円という途方もない額になっています。マネーがサイバー空間を飛び交って、いまやどこも軒並み巨額の損失を蒙っているのです。本来、経済の潤滑油であるはずの金融が、逆に足枷になっている。こんな経済や金融が、よく働くことを大事にしてきた日本人や日本の経済に馴染むはずがないのです」
まず、世界を揺るがしている金融危機と実体経済は全く別物だと明確に認識することだ。日本は金融ゲームでは米欧にかなわないが、実体経済は健全である。よく働くこと、人が喜ぶよい製品や商品を作ることを第一義としてきた日本人の考え方と経済運営は間違ってはいない。むしろ、これからの人類のお手本になるべきものなのだ。だからこそ、澤上氏はお金の運用に関しても、日本なりの健全な運用の形を世界に示すべきだと語る。
「お金の運用を、どのように本来の金融に戻すか。経済の潤滑油、或いは、経済の成長を支える力に戻していくかを考えなければなりません」
日銀統計で、今年3月末時点での日本の個人の金融資産は1,490兆円、世界最大規模の資金だ。
「政府系ファンドで高い利回りを稼ぎ、国家財政を潤すという国もありますが、シンガポールや中東諸国の政府系資金、すべて合わせても約300兆円しかありません。日本国民の金融資産は本当に凄いのです」
氏はこれを「日本ならでは」の長期戦略に運用するのがよいと強調する。日本ならではの運用は、マネーゲームに注入された巨額のマネーの動きとは全く別物で、投資の対象を、金もうけをさせてくれる企業ではなく、人間を幸せにする企業に絞ることだ。
日本には世界の先頭を走る企業群、産業群が存在する。こうした企業や産業を元気にするための資金を、長期かつ安定的に供給する。そうして支えられた日本企業はグローバルに展開していくことが出来る。
日本が世界をリードするのは、代替エネルギー、新素材、工業における中間財を始め、きめ細やかさで知られる機械、電化製品など多岐にわたる。日本の強さに自信をもって、日本ならではのお金の流れを創生すれば、経済の潤滑油としての健全なる資本が日本に集まる。こうして、日本ならではの経済、金融モデルで、21世紀の世界を牽引するのだ。
今こそこの代替エネルギーの代表とも言える太陽光発電に日本の総力を注ぐことが日本の未来だけでなく世界を救うことになると言えば言い過ぎでしょうか。
それにしても、トッテンさんといい経営者の中にもこんな素晴らしい考えの人もいるんですね。日本の経営者が皆こんな考えの人達だったらどんなに良いことでしょう。
それでも、まだ日本の経営者はとてつもない報酬を取って知らん顔の欧米の経営者に比べればずっとましなようには思えます。しかし、やってることは大差がないのかもしれません。
ここはやはり金融デリバティブのような金が金を生むようなシステムは法で禁止することを期待したい。
世の中には、地域通貨という金が金を生むシステムとは正反対の方法もあるのですから、もうそろそろ金に使われる生活から抜け出したいものです。
無理かな!