団塊の世代のつぶやき

誇れる日本を取り戻そう

変換効率

2009年04月09日 | 太陽光発電

  第2646回などでも取り上げましたが、太陽光発電の弱点は光を伝記に還る変換効率の低さにあります。これが画期的な発明で大幅にアップすると世界のエネルギー問題も一気に解決なんてことになるのでしょうが現実はそんなに簡単なものではないようです。
  しかし、徐々にその努力は実ってきているようです。

  3日、読売新聞より

  太陽光発電 電気料金並みに

  シャープが、家庭の電気料金並みのコストで発電できる太陽光発電システムを2010年度に実用化し、日米欧で量産する方針を固めたことが2日、わかった。太陽光を電気エネルギーに変換する際の効率を20%に高めることで、発電コストを下げる。燃料が要らず、二酸化炭素も排出しない太陽光発電の普及に弾みがつきそうだ。
  平均的な太陽光発電システムは、1キロ・ワット当たりの発電コストが49円(07年)かかる。家庭用の電気料金(23円)の2倍程度で、太陽電池の購入価格などコストの高さが普及の障害となっている。
  シャープは現在、太陽光発電システムでは世界2位だが、自社製の太陽電池の変換効率は14.4%程度にとどまっていた。これを10年度に業界の念願だった20%に高めるめどが付いた。同じ設置面積の太陽電池でより多くの発電ができるようになり、コストが下がる。さらに、日米欧での現地生産による輸送コストの削減などを通じ、太陽電池の価格を引き下げる。
  シャープは10年度中に日本で量産用の試験ラインを稼動させた後、政府主導で普及促進を図っている日米欧で、太陽光パネルの生産設備を順次建設する。試験ラインは太陽電池の主力工場となっている葛城工場(奈良県葛城市)に設ける見通しだ。

  これは本当なのでしょうか。こんなに早く実現するとすれば太陽光発電の普及は一気に進む可能性も出てきそうな気がします。
  と思っていたら、中国でも発表されていました。

  Tech-On!より

  中国Suntech,変換効率17.2%の多結晶Si型太陽電池セルを量産

  中国Suntech Power Holdings Co., Ltd.は,セル変換効率が18.8%の単結晶Si型と同17.2%の多結晶Si型太陽電池セルの量産を開始する(ニュース・リリース)。この変換効率は,20092月に台湾の太陽電池セル専業メーカーGintech Energy Corp.が世界最高とした17.1%と16.6%を超える値である(Tech-On!関連記事)。

 セル変換効率は,ドイツFraunhofer InstituteSolar Energy Systems部門が測定した。Suntechが従来量産していたセル変換効率は,単結晶Si型で16.5%,多結晶Si型で15.5%だった。今回,Plutoと呼ぶ技術を利用することで変換効率を高めた。

  Pluto技術はオーストラリアThe University of New South WalesUNSW)が開発したPERLPassivated Emitter and Rear Locally-diffused)技術に基づく。UNSWは,PERL技術でセル変換効率24.7%を実現している。SuntechPluto技術はPERL技術の一部を取り込んで,セル表面での光の反射を抑えたほか,太陽光が直接照射しない時間帯も集光できるようにした。加えて,セル表面の配線パターンを微細化したことで受光面積を拡大している。

 Suntech は,Pluto技術の開発を強化し,今後2年以内に単結晶Si型太陽電池セルで20%,多結晶Si型太陽電池セルで18%のセル変換効率を目指す。現在34MWの年間生産能力を持つPluto技術の専用ラインを,2カ月以内に年間生産能力100MWまで増強する。Plutoセルを搭載したモジュールは,2009年第2四半期に認証を受ける見込み。2009年中に50MW以上のモジュールの出荷を目標に掲げる。

  シャープの技術もこれと同じなのでしょうか。いずれにしても、こんなニュースが同時に出てくると言うことはどうやら本当に目処が付いたのかもしれません。
  いよいよ太陽光発電の時代が来たのかもしれませんよ。

期待しましょう!