自動車社会が終われば自転車の出番です。第3565回でも取り上げた自転車2.0のベロモービルなど素晴らしい自転車も日本の貧弱な道路事情では有効に生かすことができません。
それではどうすれば良いのかを提案してくれています。
もう、おわかりだろう。車道の端に白線を引き、自転車走行レーンを設置すれば、それはトライクやベロモービル、さらには電動アシストをフルに活用した“自転車2.0”にとって、安全かつ快適に走行できる場所となるのだ。
この方法唯一の欠点は、路上駐車だ。路肩に駐車している車両があると、自転車は車道側にはみ出して迂回しなくてはならない。違法駐車は厳正に取り締まるとしても、タクシーの乗降やトラックの荷物上げ下ろしなどはどうするのか、という問題が残る。
しかし、私は悲観していない。この問題をも解決する道路設計の方法はあると考える。
ここでもう一歩進んで、道路を端が遅く中央が早いという速度ベクトルの分布を持つものとして捉えてみる。一番左端が歩行者が使用する歩道だ。歩行者の速度は時速4km。「遅刻する!」と走った場合も、まあ時速15kmぐらいに考えておけばいいだろう。これは歩道をゆっくりと走るママチャリの速度とほぼ同じである。
歩道の右側には、車道に白線を引いて区分した自転車走行レーンが来る。自転車の速度はママチャリの時速15kmから、標準の時速20km、さらにはロードバイクの時速30kmぐらいまでということになる。自転車走行レーンの中でも「ママチャリは左、ロードバイクは右」というマナーを徹底させれば、共存は可能だろう。
自転車走行レーンのさらに右側には車道が来る。自動車の速度は制限速度で決まる。時速40?60kmということになる。
この状況を道の左から中央へと整理すると以下のようになるだろう。
歩道(4km/h?15km/h)→自転車走行レーン(15km/h?30km/h)→車道(制限速度上限)
ここで自転車走行レーンと車道との間に速度の切れ目があることに気が付く。速度のスペクトルを連続にすることを考えると、車道の左端をもうひとつ別のゾーンとして設定するといいかも知れない。つまりは新たな路側帯である。
歩道(4km/h?15km/h)→自転車走行レーン(15km/h?30km/h)→新路側帯→車道(制限速度上限)
この新路側帯は、タクシーの乗降やトラックの荷物上げ下ろしといった短時間の停車をどうするのか、という問題をも解決してくれる。その場合は新路側帯に車両を停車し、注意しつつ自転車走行レーンを横断するというやり方をとればいい。車道の通行妨害を最小限に留め、なおかつ自転車走行レーンを横断することによる衝突事故を防ぐことができる。・・・以下略
非常に具体的で良くわかる方法です。自転車や歩行の時、一番腹立たしいのが路上駐車の車です。あの車をよけながら自転車で方向転換するのは本当に怖いものがあります。最も、自転車道が欲しくなる時です。
しかしながら、今直ぐにクルマをなくすと言うのは現実的ではないので、ここは、第3427回でも書いたように今の車線の一つを自転車道に変えるのが一番現実的な方法ではないでしょうか。
早くこの整備を進めることにより車社会の終焉を早めることも出来ます。ということはエネルギー問題も環境問題も解決は早まるでしょう。
早くやりたいものです!