子供の頃には身の回りに本なんてものは殆ど無く読書の経験も無かった私ですが、それでも大学に入って、読書もしなければと思って最初に取り組んだのが「静かなドン」でした。
ところがこれが長編で初めての読書には難しすぎて途中で何度も挫折しながらそれでも読み終えたのは一年以上経っていたように思います。
そんな大した読書家でもない私が一時期これは面白いと夢中になって読んだ本がポール・ボネ著「不思議の国ニッポン」でした。中身は殆ど覚えていませんが、外人の目で見る日本の視点が新鮮で新しいものの見方が面白くて、シリーズを本屋で探して次々と購入したものです。
確か、文庫本でかなり薄い本でしたが、20巻くらいを全部そろえたはずです。その後のシリーズが無くもう読めないのかと悲しくなったのを覚えています。
それは大阪への単身赴任の初期の頃でしたのでその文庫をポケットに入れて仕事の移動時間などに読んだものです。その後パソコンにのめり込んで再び読書とは縁のない生活になってしまいました。
ところが、サイト巡回の中で、思いがけない話題を見つけてしまいました。あのポール・ボネさんが日本人の藤島泰輔氏だと言うのです。
あわててサーチしてみました。
『ウィキペディア(Wikipedia)』より
藤島泰輔(ふじしまたいすけ、1933年1月9日 - 1997年6月28日)は、日本の小説家、評論家。「ポール・ボネ」名義の著作も多数刊行。
ポール・ボネ(Paul Bonet) は、在日フランス人で、日本で長期の経験を積んだビジネスマン。実際は作家・評論家であった藤島泰輔のペンネームとされる。
著作 [編集]
『週刊ダイヤモンド』誌上で、「在日フランス人の眼」と題したエッセイを週に一度のペースで連載。1970年代半ばから1980年代を経て、90年代半ばまでの日本の内外の政治・外交・事件や諸々の風潮について、時折り休載を挿みつつ歯に衣着せぬ筆致で論じた。シリーズ『不思議の国ニッポン』がある。(ダイヤモンド社で22冊、内21冊が角川文庫で再刊)
1987年に、書き下ろしの新書版で『だから日本は叩かれる』と、1990年に『月刊正論』で連載したコラム集『沈まぬ太陽ニッポン 豊かさとの闘い』(各角川書店、のち角川文庫)が出された。ほかに1979年と80年に三天書房(現在は存在しない)で『好きな日本人 嫌いな日本人 ボネ氏のニッポン日記』、『摩訶不思議なニッポン商人』がある。併せて計26冊の著作がある。
1996年刊行の『さよなら、不思議の国ニッポン 在日フランス人の眼』(ダイヤモンド社、この著作のみ文庫化されず)を最後にフランスに帰国したことになっている。・・・以下略
どうやら知らなかったのは私だけのようです。どうりで上手い文章だったはずです。なんでこんなに上手いのか不思議で仕方無かったものですがこれで謎が解けました。というより私が単にバカだっただけなのでしょうね。
最後の本は文庫でないので当時文庫本しか買わなかった私は読んでいないはずです。
それにしても、日本人で既になくなっていたとは、道理で後続が出なかったはずです。
本箱を探してみたら一冊だけ見つかりました。きっと他のもどこかに紛れ込んでいるはずです。機会があればもう一度読んでみたい気もします。
驚きました!