お正月だから福々しいタイトルのものを、とも考えたが、結局年末から読んでいたこのミステリにする。
表題作『モロッコ水晶の謎』は…かなり変わっている。『スイス時計の謎』に少し似ている。あれほど秀作ではないが。
物証ほとんど無し、論理的に考えると犯人はその人しかいない。しかし…やるかね、こんな冒険を。思い込みの激しい人なら、苦も無くやってのけるかもしれない。
それよりも印象に残ったのは『助教授の身代金』。この助教授は火村のことではないので安心してください。
数年前、助教授役でブレイクした俳優が、誘拐されて身代金を要求される。犯人の指示通り金を用意し、指定された列車に乗り込むが、犯人からのコンタクトは無い。
それどころか、とっくに俳優は殺されていて、廃墟のモーテルに放置されていた。死亡推定時刻は身代金要求の2日前。どうもこの誘拐劇はおかしい、ということで火村の登場。
いつも思うが、誘拐されたのが我が子の場合、親は必死になってお金をかき集めるが、誘拐されたのがダンナの場合、かなり微妙。(ましてや姑や小姑の場合、心の中で拍手しちゃったりして)
この夫婦は仲が悪くないにせよ、新婚というわけではないし、ダンナがノイローゼ気味ということで別居している。警察に届けるのをしぶるほど夫の身を案じるというのはかえって不自然。
「アンタのダンナを預かっている。3000万円用意せよ」と要求されても「ウチにそんなお金はありません!!」と電話を叩き切る女房は少なくないような。
そういう実話ってないんだろうか?
表題作『モロッコ水晶の謎』は…かなり変わっている。『スイス時計の謎』に少し似ている。あれほど秀作ではないが。
物証ほとんど無し、論理的に考えると犯人はその人しかいない。しかし…やるかね、こんな冒険を。思い込みの激しい人なら、苦も無くやってのけるかもしれない。
それよりも印象に残ったのは『助教授の身代金』。この助教授は火村のことではないので安心してください。
数年前、助教授役でブレイクした俳優が、誘拐されて身代金を要求される。犯人の指示通り金を用意し、指定された列車に乗り込むが、犯人からのコンタクトは無い。
それどころか、とっくに俳優は殺されていて、廃墟のモーテルに放置されていた。死亡推定時刻は身代金要求の2日前。どうもこの誘拐劇はおかしい、ということで火村の登場。
いつも思うが、誘拐されたのが我が子の場合、親は必死になってお金をかき集めるが、誘拐されたのがダンナの場合、かなり微妙。(ましてや姑や小姑の場合、心の中で拍手しちゃったりして)
この夫婦は仲が悪くないにせよ、新婚というわけではないし、ダンナがノイローゼ気味ということで別居している。警察に届けるのをしぶるほど夫の身を案じるというのはかえって不自然。
「アンタのダンナを預かっている。3000万円用意せよ」と要求されても「ウチにそんなお金はありません!!」と電話を叩き切る女房は少なくないような。
そういう実話ってないんだろうか?