「正義と常識に冷や水を浴びせる13章」という副題がついている。
私達の常識では、1ダースといえば12。ところが魔女の世界では「13」が1ダースなんだそうだ。ちゃんと研究社露和辞典でも、岩波露和辞典にも載っているらしい。
つまり、自分の属している世の中の常識と、別の常識を有する世の中が、この広い世界にはあるんだ、という実例がたくさん載っている本。
この筆者の米村万里さんは、ロシア語同時通訳として活躍なさった才媛。過去形なのは2006年に亡くなっているからだ。享年56歳。本当に残念な事である。
英語の同時通訳だったら、英語圏オンリーで異文化に興味を持とうと思わないかもしれないが、この人の専門はロシア語。かなりマイナーである。
ロシア語通訳者の絶対数が少ないのに、一応、ソ連時代はアメリカと並ぶ超大国だったので、国際会議は多数あって、ひっぱりだこだったようだ。
このエッセイ集を読んで、強く印象に残っている部分がある。それは「オウム真理教」をよく取り上げているのだ。それも最初は好意的に。
オウム真理教はロシアに積極的に布教していて、モスクワ大学でも講義した事があったらしい。
それが、ある時をさかいに(地下鉄サリン事件だろう)ガラッと方向転換。
なぜ、警察やマスコミはこんな悪い噂の絶えなかった宗教団体を野放しにしていたのか、と追求している。
アンタだって、騙されていたでしょう!?
麻原教祖のような最終解脱者ともなると…(中略)…煩悩や業から完全に解放された理想的な脳の状態で、最高の力発揮する、なんて堂々と書いているでしょう!
私達の常識では、1ダースといえば12。ところが魔女の世界では「13」が1ダースなんだそうだ。ちゃんと研究社露和辞典でも、岩波露和辞典にも載っているらしい。
つまり、自分の属している世の中の常識と、別の常識を有する世の中が、この広い世界にはあるんだ、という実例がたくさん載っている本。
この筆者の米村万里さんは、ロシア語同時通訳として活躍なさった才媛。過去形なのは2006年に亡くなっているからだ。享年56歳。本当に残念な事である。
英語の同時通訳だったら、英語圏オンリーで異文化に興味を持とうと思わないかもしれないが、この人の専門はロシア語。かなりマイナーである。
ロシア語通訳者の絶対数が少ないのに、一応、ソ連時代はアメリカと並ぶ超大国だったので、国際会議は多数あって、ひっぱりだこだったようだ。
このエッセイ集を読んで、強く印象に残っている部分がある。それは「オウム真理教」をよく取り上げているのだ。それも最初は好意的に。
オウム真理教はロシアに積極的に布教していて、モスクワ大学でも講義した事があったらしい。
それが、ある時をさかいに(地下鉄サリン事件だろう)ガラッと方向転換。
なぜ、警察やマスコミはこんな悪い噂の絶えなかった宗教団体を野放しにしていたのか、と追求している。
アンタだって、騙されていたでしょう!?
麻原教祖のような最終解脱者ともなると…(中略)…煩悩や業から完全に解放された理想的な脳の状態で、最高の力発揮する、なんて堂々と書いているでしょう!