ケイの読書日記

個人が書く書評

長岡弘樹 「傍聞き(かたえぎき)」

2013-01-09 11:07:10 | Weblog
 傍聞き(かたえぎき)って言葉、初めて知りました。

 一つの作り話があるとする。それを相手から直接伝えられたら、本当かな?って疑うのが人間の心理。
 だけど同じ話を、相手が誰か他の人に喋っていて、自分はそのやり取りをそばで漏れ聞いていたら…どうだろう。ころっと信じちゃうだろうね。
 それが、漏れ聞き効果。傍聞き(かたえぎき)。なるほどね。そのとおりだ!


 ただ、この「傍聞き」がタイトルにもなっているのに、最後まで騙されてしまった。ああ、そうか。ここで「傍聞き」が有効に使われてるんだ!! それに気が付かない私も、相当うっかり屋さんだ!

 他に3編、全部で4編の中短編が収められているが、この表題作は中々の秀作だと思う。私と同じように、最後まで騙される人、多いと思います。


 そうそう、この表題作の中で、小学校6年生の女の子が出てくる。母子家庭で、母親が刑事という激務なので、自分で夕食を作って、お母さんにも食べさせるのだ。
 ある日の夕食は「麻婆豆腐」。お母さんに「この味付けはイマイチ」と文句を付けられて驚いた!!
 小学校6年生の女の子が、麻婆豆腐の味付けを自分でするんだ!  私なんか、いつでも味の素COOKDOの「四川風麻婆豆腐の素」を使うのに!

 失敗がないし、特売の時に買えば高くないし。

 いやぁ、私、怠けすぎてるのかな。ちょっと反省した方が良いかも。
コメント
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