ケイの読書日記

個人が書く書評

笠井潔「オイディプス症候群」(序章~第3章)

2014-03-06 14:48:01 | Weblog
 とにかく、分厚い。先回読んだ、同じ矢吹カケル・シリーズ『吸血鬼と精神分析』と同じく、厚さ4㎝の文庫。二段になっていて、細かい字がぎっしり。
 それなら、借りるのをやめればいいのに、カケルに会いたくて、借りてしまったのだ。
 当然ながら、5日間では1/3ほどしか読めず、読んだところまでの感想をUPします。


 ナディアとカケルは、ウィルス性の奇病にかかった友人の頼みで、彼の師であるマドック博士に、資料を届けるため、クレタ島南岸に浮かぶ孤島「牛首島」へと向かう。
 牛首島にある不思議な建造物「ダイダロス館」に集まった10人の男女。まるで、クリスティの名作『そして誰もいなくなった』を思い出させる状況下の中、惨劇が…

 今の所(第3章まで)惨劇は起こっていないが、起こるのは必至!
 付録に、綾辻行人の館シリーズのような、ダイダロス館の平面図がついていて、期待に胸がふくらむ。
 綾辻の館シリーズも、現実を無視した大豪邸だが、このダイダロス館は、その上。製薬会社で財を成したアメリカの大金持ちが、ミノス宮殿を復元しようと造った、素晴らしい建築物なのだ。(そうそう、今回のうんちく話は、どうも、ギリシャ神話や古代ギリシャらしい)

 ヨーロッパの言語って、同じ固有名詞なのに、国によって読み方が違うでしょ。例えば、英語読みではジョージなのに、ギリシャ読みではヨルギオスだったり。だから、読むのが大変。疲れます。
 でも、それ以上に、第4章からの展開が期待できる。(惨劇を期待するというのも、現実だったら不謹慎だけど)

 今回、カケルは、著名な哲学者のヴェトナム人秘書という偽りの姿で登場。この哲学者は、美青年趣味で有名らしい。カケルの貞操は守られるのか?!
コメント
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