ケイの読書日記

個人が書く書評

有栖川有栖「乱鴉の島」

2007-10-11 10:40:27 | Weblog
 本格派お約束の孤島もの。といっても、そんなに華々しく連続殺人が起こるわけではない。
 

 ご存知、犯罪学者・火村と推理作家・有栖川は骨休めのため、三重県の小島の民宿に出掛けるが、手違いがあり、違う無人島にたどり着く。
 その島は、いつもは無人島であるが、その時は数人の謎めいた男女がバカンスに訪れていた。船の手配が出来ない火村たちを、彼らは仕方なしにもてなす。
 そこに、ホリエモンのような時代の寵児的経営者がヘリで乗り込んできて、バカンス客の一人に何かを頼むが断られる。
 トラブルにならなければいいが…と心配していると、やはり第一第二の殺人事件が…。


 実際二人殺されるが、その動機、犯人、トリックなどは重要ではない。
 それよりも、この島に集まっている男女の真の目的は何か?で読ませている。

 その新の目的が、殺人の動機と関係あるんじゃないか、と期待していたが、全くのハズレで拍子抜けした。


 どうも私は、有栖川有栖と相性が良くないみたい。カッコつけてる、というか気取ってると感じてしまう。
 だいたい、なんでミステリに『至高の愛』が出てくるんだろう。ミステリに若く美しく純粋な心を持った素晴らしい奥様は必要ない。
 ミステリに必要なのは、若い愛人が出来て、どうやって亭主を事故死に見せかけ殺そうか陰謀をめぐらしている奥様なんですよ!!

 それとも、有栖川有栖のもっと初期の作品を読めば、面白いお話と出会えるんでしょうか?

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お邪魔虫です・・。 (サナダ)
2007-10-13 21:30:14
本作はまだ未読でありますが、
文庫は一通り目を通しております、サナダです。

全体的に、アリ作品にはドロドロがありません。
犯人も、被害者も、その他の登場人物も、
死にやがれこのクソ野郎!と思う悪役が殆ど出てきません。
著者も本格好きで通っていますが、
派手さも奇抜さも如何にもな設定も、少ない気がします。(トリック重視?)

あまり悪い印象や知識を与えない作品なので、本格初心者向きかな。
(本人も超いい人そうだし!本にも書けないのかも)

私も、初めてちゃんと読んだミステリはアリ作品であり、
その頃は結構楽しく読んでいましたが、
今(新刊とか)はちょっと物足りないかなぁ・・。
いえ、好きな作家の一人ではあるのですが。
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サナダさんへ (kei)
2007-10-15 12:41:04
 コメントありがとうございます。

 今度、デビュー作の「月光ゲーム」を読もうと思っています。やっぱり有栖川有栖のエッセンスが詰まっていると思うから。

 今夜9時から、フジテレビで東野圭吾原作「探偵ガリレオ」やりますね。楽しみだな
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お邪魔虫です・・。 (サナダ)
2010-08-09 23:41:48
あ、こちらからは何とかTB出来たようですね。
コメント欄は相変わらず文字が打てませんが・・。(別所でコピペですよ・・)
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サナダさんへ (kei)
2010-08-10 13:59:19
 コメントありがとうございます。まあ、気長にTBしてみますね。
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