数年前に大変話題になったこの本をやっと読む。別に読みたくなかった訳じゃないが、話題の本って、なんか気恥ずかしいよね。
馬締(まじめ)という、変わった名前の辞書編集部員は、新しい辞書『大渡海』を作る仕事を、定年間近のベテラン編集者から託される。
日本語研究に人生を捧げる老学者や、辞書には興味ないが交渉能力に優れた同僚、愛想はないが仕事はキッチリやる年上の契約女性社員、そして後の妻になる女性とも出会う。
個性的な面々の中で、馬締は辞書の世界に没頭していく。
辞書って、すごくお金と労力と時間がかかるから、大手の出版社しか作れないんだ。なるほど!確かにそうだ!
つまり辞書を出版できるという事は、ステイタスなんだ。なにせ、この『大渡海』も、完成までに15年かかっている。
ここまで時間が経過すると、15年前に使われていた言葉が、出版時には死語になっているケースも多々あるだろうね。だから、新しい言葉を採用すると同時に古い言葉を外していく。その選択が難しい。
だいたい辞書を使うのは高齢者が多いだろうし。電子辞書といったって、ベースとなる辞書はちゃんとあるだろうし。
「辞書は、言葉の海を渡る舟」。いいなあ、感動しちゃう。この小説を読むと、辞書を編纂するのに、いかに莫大な金と膨大な時間がかかるか分かるので、自宅にある辞書を粗末に扱えなくなるよね。書き込みや赤線がいっぱい付いている汚い辞書、逆に全く使ってないのでキレイだから、ブックオフに売りに行きたい辞書、処分に困っちゃう。
PS.馬締のチャラい同僚が、夏目漱石の「こころ」について疑問に思っている事、全く私と同じなので驚いた。いや、ほとんどの人がそう思っているよ。
「こころ」は、先生の遺書という体裁になっているが、あんな長大な遺書があるか!あっても人に送るか!あんな大長編の遺書なんか書いてたら、死ぬ気がなくなるよ。
馬締(まじめ)という、変わった名前の辞書編集部員は、新しい辞書『大渡海』を作る仕事を、定年間近のベテラン編集者から託される。
日本語研究に人生を捧げる老学者や、辞書には興味ないが交渉能力に優れた同僚、愛想はないが仕事はキッチリやる年上の契約女性社員、そして後の妻になる女性とも出会う。
個性的な面々の中で、馬締は辞書の世界に没頭していく。
辞書って、すごくお金と労力と時間がかかるから、大手の出版社しか作れないんだ。なるほど!確かにそうだ!
つまり辞書を出版できるという事は、ステイタスなんだ。なにせ、この『大渡海』も、完成までに15年かかっている。
ここまで時間が経過すると、15年前に使われていた言葉が、出版時には死語になっているケースも多々あるだろうね。だから、新しい言葉を採用すると同時に古い言葉を外していく。その選択が難しい。
だいたい辞書を使うのは高齢者が多いだろうし。電子辞書といったって、ベースとなる辞書はちゃんとあるだろうし。
「辞書は、言葉の海を渡る舟」。いいなあ、感動しちゃう。この小説を読むと、辞書を編纂するのに、いかに莫大な金と膨大な時間がかかるか分かるので、自宅にある辞書を粗末に扱えなくなるよね。書き込みや赤線がいっぱい付いている汚い辞書、逆に全く使ってないのでキレイだから、ブックオフに売りに行きたい辞書、処分に困っちゃう。
PS.馬締のチャラい同僚が、夏目漱石の「こころ」について疑問に思っている事、全く私と同じなので驚いた。いや、ほとんどの人がそう思っているよ。
「こころ」は、先生の遺書という体裁になっているが、あんな長大な遺書があるか!あっても人に送るか!あんな大長編の遺書なんか書いてたら、死ぬ気がなくなるよ。
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