ケイの読書日記

個人が書く書評

酒井順子 「子の無い人生」

2016-07-14 10:51:33 | 酒井順子
 「負け犬の遠吠え」を書いた著者が、またまたセンセーショナルなタイトルの本を…と興味を持ち読んでみる。
 1966年生まれのバブル世代の著書も、50代に突入! (この本を書いていた時は40代後半)  両親を看取り、葬式を出し、墓に入れて法事を執り行うが…ハタと気づく。「で、私が死んだ時は、誰がこれをするわけ?」
 著者には、お兄さんの子どもがいるが、まだ幼稚園児。それに、姪にとって親でもないのに、血縁があるからという理由で、叔母である自分の看取りをさせるのも心苦しい。そうだよなぁ。姪御さんからしたら、気が滅入るだろうね。
 こういったケースが、これからの日本で続出するもよう。

 しかし、少子高齢化は待ったなし。政府がどんな政策を取ろうと、少子化は止まらないと思う。

 この本の中には、「出生率が日本のように下がっていない先進諸国は、男女の平等の徹底を目指すことによって、出生率低下を食い止めています。家事や育児を男性も担い、子育て中の女性も働き易い環境を整えることによって、男女ともに、仕事も家庭も、という事になっている」と、まるで教科書のようなことを書いている。
 でも、一つ重大なことを書いていない。それは、先進諸国の移民のこと。特にイスラム系の移民は、出生率が高く、3.0以上あるみたい。フランスなどは、イスラム系の人口は全人口の1割くらいだから、若い彼女たちがどんどん産めば、出生率が2.0くらいになっても、おかしくないよ。
 だから、近い将来、フランスはイスラム教国になるという人もいる。
 こういう話を、有識者と言われる人たちはしないけど、なぜなのかな? 意識して発言しないの?

 日本でも移民がOKになって、特にイスラム系の人たちウエルカム、となると出生率は爆発的に上昇するだろうね。(面倒な事が、後々おこってくるだろうけど)
 託児所や保育園をいっぱい作ったって、男性の育児休暇を充実させたってそんなに出生率は上がらないよ。
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