デマ話に端を発したトイレットペーパーの買い求めによって
いつもなら山積みになっている商品棚が御覧の有様です。
これって全国で起きている現象なんでしょうかね。
時計の針が進めば、ある程度ストックを確保した人達の
購入の勢いが鈍るはずなので
そのうち棚に商品が並ぶだろうと思っていたのですが、
すっからかんの状態が思いのほか続いています。
こうなるとトイレットペーパーが品薄になる話が
デマ話かどうかなんて最早関係がなくなってきます。
だって実際に品薄になっているんですからね。
私の場合は、デマ話が出る前から
ある程度ストックしてあったので危機感はまだありませんが、
この先も半年以上続くとさすがにやばくなります。
このような人間の行動心理は、
銀行の取り付け騒ぎと同じですよね。
最初の誤った情報に基づいて行動を起こすことで
最初の誤った情報が正しい情報となってしまうことを
普通に言うと「嘘から出た実。」でしょうか。
学問的には「予言の自己成就」と言うそうです。
このような結果が引き起こされるのは、
今回のようなトイレットペーパーや
銀行の取り付け騒ぎのようなものだけではありません。
「私なんかどうせ無理だ。」と思い込んでしまうことで
資格や受験の勉強に身が入らずに
自分の思い込みを本当に実現してしまう。
人は、自分の好いてくれている人を好きになり、
自分のことを嫌いだと思っている人を嫌いになる確率は高いので、
「あいつは私のことを良く思っていない。」と思い込んでしまうと
その相手が自分に良い印象を持たなくなったりするのも
予言の自己成就と言えそうです。
トイレットペーパーのような場合は、
外の間違った情報に惑わされた個人の捉え方が
圧倒的な力を持つ現実を目の当たりにすることで
現実に合う形に自然と修正されることになりますが、
個人の無意識に存在する心の癖によって
外側の情報を内側で偏って捉えている場合には、
外側の現実を目の当たりにしても
心の捉え方に合致するように理解してしまいます。
間違った情報が自分の外側にある場合よりも
間違った情報が自分の内側で作られている場合の方が
修正をすることが難しくなります。
心の癖よって個人の可能性に制限がかかったり、
後ろ向きな気持ちや不快な感情を体験し続けるのを止めて、
ポジティブな予言の自己成就へとするためには
個人の心の癖を変えることが求められます。