1987年 高知県に住む45歳の主婦が
不倫相手の男性の妻に嫉妬して10年間に3万回もの
嫌がらせ電話をかけた容疑で逮捕されました。
妻がこの凄まじい電話攻撃に見舞われていた当事者の男性は、
浮気相手の執拗に繰り返された妻への嫌がらせ行為に全く気が付かずに
浮気相手との逢瀬を重ねていたようです。
突然浮気相手が逮捕されたことを知った時、
どんな気持ちになったんでしょうね。
10年間に3万回の嫌がらせ電話と言うことは、
毎日8.2回強の電話をかけたことになるので
どれ程の時間と電話代金に費やしたんでしょうね。
仮に毎日8回、時報に電話をかけ続けなければならないとなると、
1週間どころか2,3日でギブアップしそうですが、
逮捕された女性は10年間ですからね。
情熱はとんでもない行動をも持続させる力を持つようです。
不倫相手の女性が何もかもぶち壊してしまうほど
男性にのめり込んでしまったのは、
「妻とは上手くいっていない。」「もう妻には愛情がない。」
「君と人生をやり直したい。」等の様な
不倫に良くある甘い言葉をかけられていたとは思うのですが
それにしてもですね。
ただ毎日かかってくる不快な電話について
男性は気が付いていなかったということは
妻から何の相談もなかったということなので
夫婦の仲は本当に冷え切っていたのかもしれません。
なかなか離婚に踏み切らない男性に業を煮やした女性が、
関ケ原の合戦で徳川家康が松尾山の小早川秀秋に
参戦を促す鉄砲を放ったのと同じように
男性に行動を起こさせるために動いたのかもしれません。
夫婦関係で不足している部分を補ってくれる相手との
不倫関係は遠くから青く山肌に白い冠を被った富士山だけを見て
美しいと楽しむことができるようなもので
相手の魅力的な部分を全てだと思い込んでしまうと
のめり込んでしまうのかも知れません。
独身の女性が既婚者との不倫を度々繰り返す場合には、
もしかすると自分の茶色のゴツゴツとした部分を
相手に見られたり知られたりすることを恐れて、
関係が発展することを回避するためかも知れませんし、
親や兄弟が不幸であったりすると
自分だけが幸せになることへの罪悪感が
無意識にそのような選択をしているのかも知れません。
とにかくその不倫が報われる恋となるのか、
報われない恋で終わるのか分かりませんし、
私には不倫の是非についてどうこう言う事が出来ません。
しかし、
夫婦の二人は長く一緒に暮らしていく中で
山あり谷ありで色々とあるかと思いますが、
互いの茶色でゴツゴツした岩肌を
愛おしいと感じられる関係を築けるかどうかが
大切であることは確かなようです。